『運気を引き寄せるリーダー 七つの心得』
(田坂広志/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 松下電器産業(現パナソニック)を一代で世界的企業に育てた創業者の松下幸之助氏は、自身も運の強さを確信し、採用面接や部下を抜擢する際も、運が強いかどうかを見ていたと言われている。同氏だけでなく、科学的には証明されていなくとも、運や運気の良しあしを気にする経営者やリーダーは数多い。では、運気とは何か。

 本書では、最新の科学的仮説から運気の正体に迫り、「運気を引き寄せる力」を、「危機」を「好機」に変える力、「逆境」を「追い風」に変える力と定義し、運気を引き寄せる実践的な7つの心得を解説する。それらは「前向きな発想」だけでなく、死生観や逆境観、使命感といった「深い思想と覚悟」に基づいている。

 著者は、シンクタンク・ソフィアバンク代表、多摩大学大学院名誉教授で、「21世紀の変革リーダー」を目指し多くの経営者・リーダーが集う「田坂塾」を主宰する人物。経営者やリーダーなど組織全体を導く方のみならず、様々な逆境や危機に直面しているビジネスパーソンはぜひご一読いただきたい。

著者:田坂広志(Tasaka Hiroshi)
 1951年生まれ。1974年東京大学卒業。1981年同大学院修了。工学博士(原子力工学)。1987年米国シンクタンク・バテル記念研究所客員研究員。1990年日本総合研究所の設立に参画。取締役等を歴任。2000年多摩大学大学院の教授に就任。同年シンクタンク・ソフィアバンクを設立。代表に就任。2005年米国ジャパン・ソサエティより、日米イノベーターに選ばれる。2008年世界経済フォーラム(ダボス会議)のGlobal Agenda Councilのメンバーに就任。2010年世界賢人会議ブダペスト・クラブの日本代表に就任。2011年東日本大震災に伴い内閣官房参与に就任。2013年全国から6700名の経営者やリーダーが集まり「21世紀の変革リーダー」への成長をめざす場「田坂塾」を開塾。著書は90冊余。
序 話 21世紀の「新たな運気論」 その五つの特長
第1話 危機や逆境において、リーダーに求められる「究極の力」
第2話 「運も実力のうち」という無条件の覚悟が、運気を引き寄せる
第3話 「強運」のリーダーは、メンバーやチームにも「強運」を呼び込む
第4話 人生において「良い運気」を引き寄せる、古今東西、唯一の方法
第5話 なぜ、その唯一の方法を実行しても、運気が向上しないのか
第6話 「肯定的な想念」を持つのではなく、「絶対肯定の想念」を持つ
第7話 「多重人格のマネジメント」が、良い運気を引き寄せる
第8話 なぜ、「死」を直視した人間が、「強運」になるのか
第9話 「強運」のリーダーを育てる、三つの「生死の体験」
第10話 「明日、死ぬ」という修行で開花する「秘められた力」
第11話 いかなる危機も逆境も肯定できる「絶対の信」とは何か
第12話 歴史を変えたリーダーの誰もが、無条件に信じていたもの
第13話 最先端の量子科学が解き明かす「大いなる何か」の神秘
第14話 「大いなる何か」の正体は、量子真空の「ゼロ・ポイント・フィールド」
第15話 我々の人生を導いているのは、実は、我々の心の奥深くの「真我」
第16話 どうすれば、メンバーやチームに「強運」を呼び込めるのか
第17話 「強運」のリーダーは、「言葉以外」でメンバーに語りかける
第18話 リーダーとメンバーは、「無意識の世界」で対話をしている
第19話 なぜ、「使命感」や「志」を語るリーダーは、強運なのか
第20話 「大いなる何か」は、「逆境」を通じて我々の人生を導く
第21話 人生の「幸運」は、「不運」の姿をしてやってくる
第22話 なぜ、人生の転機は、「不思議な偶然」によって導かれるのか
第23話 強運の人間は、「大いなる何か」が囁く「小さな声」に気づく
第24話 「大いなる何か」の声に耳を傾ける「賢明なもう一人の自分」
第25話 心を浄化し、「絶対肯定の想念」を生み出す「三つの技法」
第26話 最も短く、最も効果的な「心の陽転技法」とは何か
第27話 瞬時に「絶対肯定の想念」を生み出す「祈りの技法」
第28話 いかにして「全託の祈り」を、日々、実践するか
第29話 「祈り」によって開花する、秘められた「七つの力」
第30話 なぜ、「感謝の祈り」が、不思議な運気を引き寄せるのか
終 話 21世紀の「新たな運気論」では、「運気」という言葉が消えていく

要約ダイジェスト

危機や逆境において、リーダーに求められる「究極の力」

 危機や逆境において、経営者やリーダーには、判断力や決断力、指導力や実行力など、様々な力が求められるが、それらの力の中でも「究極の力」と呼ぶべきものがある。それが「運気を引き寄せる力」である。

 と言っても、直面している逆境が、魔法のように消えるわけではない。「運気を引き寄せる力」とは、まず第一に、「危機」を「好機」に変える力である。世に「ピンチは、チャンス」という言葉があるが、それを見事に体現する力のことである。

 実際、2020年に始まった世界的なコロナ危機においては、多くの経営者やリーダーが大変な苦労をされているが、それでも、「コロナ禍は大変な危機だが、この危機の中で、社員の心が一つになった」「こうした危機の中で、多くのお客様が、当社に心を寄せて助けてくれた」といった感懐を述べられる経営者やリーダーは、決して少なくない。

 では、どうすれば、この「運気を引き寄せる力」を身につけることができるのか。そのために修得すべき「心得」とは何か。それが、これから述べる「7つの心得」だ。

第1の心得 目の前の危機や逆境を、「絶対肯定の想念」で見つめる

「絶対肯定の想念」とは、分かりやすく言えば、「ポジティブしかない」という想念の状態である。実は我々は、毎日、そうした心の状態の人間と接している。それは「子供」だ。子供は誰もが「無邪気」、言葉を換えれば「ネガティブな想念」「マイナスの想念」「否定的な想念」が無い。

 しかし、我々は大人になると「分別」を身につける。「真と偽」、

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