『社長、採用と即戦力の育成はこうしなさい!』
(小山 昇/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 中小企業の多くは、「大企業の知名度には勝てない」「費用や時間がかけられない」といった理由から新卒採用に消極的だ。しかし数百社の企業を指導し、自身が経営する会社でも 18年連続増収、離職率3%(10年以上在籍社員の離職率は1%)を実現する著者は、「新卒採用に力を入れなければ、中小企業は生き残れない」と確信しているという。

 なぜなら、新卒採用とは「社長の決定や方針を素直に共有し、即座に行動できる人材を増やすこと」であり、中途採用だけでは即戦力になる半面、価値観の共有に時間を要し、経営改革に必要なスピード感が損なわれてしまうためだ。そこで本書では、今後の採用難時代の人材戦略と「新卒採用」「社員教育」「社員定着」施策を具体的に解説する。
 
 著者はダスキン事業を基盤とし、企業向けに経営サポート事業を展開する株式会社武蔵野社長。2000年、2010年には「日本経営品質賞」を受賞している。人材不足に悩む中小企業の経営層や人事・採用関係者はもちろん、メンバー育成に悩むリーダー・マネジメント層はぜひご一読いただきたい。

著者:小山 昇(Koyama Noboru)
 1948年山梨県生まれ。東京経済大学を卒業し、日本サービスマーチャンダイザー株式会社(現在の株式会社武蔵野)に入社。一時期、独立して株式会社ベリーを経営していたが、1987年に株式会社武蔵野に復帰。1989年より社長に就任して現在に至る。2001年から同社の経営の仕組みを紹介する「経営サポート事業」を展開。全国各地で年間240回の講演・セミナーを開催している。
 1999年度「電子メッセージング協議会会長賞」、2001年度「経済産業大臣賞」、2004年度、経済産業省が推進する「IT経営百選最優秀賞」をそれぞれ受賞。2000年、2010年には「日本経営品質賞」を受賞している。著書多数。
序 章 人材不足時代の生き残り戦略を考えなさい
第1章 「採用に関する方針」を明確にしておく
第2章 「自社に合う社員」「辞めない社員」を見極め、採用する方法
第3章 採用した人を「成長」させる組織づくり
第4章 人が辞めない組織のつくり方
第5章 人にやさしい職場のつくり方

要約ダイジェスト

かつての武蔵野は、日本で一番入りやすく、日本で一番人が辞めていく会社だった

 1989年、私が「株式会社武蔵野」の社長になったとき、わが社は離職率の高い「漆黒のブラック企業」だった。「採用する→辞める→採用する→辞める」のループが続き、まったく人が定着しなかった。

 人がすぐに辞めてしまう原因は、おもに「2つ」あった。①採用の仕組みがなかったこと、②社員教育の仕組みがなかったこと、である。

 当時は、採用基準がありえないほど低レベルで、「どこの会社にも入れなかったプータロー」などがこぞってわが社に集結した。そして採ってはみたものの、社員を定着させる仕組みがなかったため、多くの社員が辞めていった。

 それでも、何人かは奇跡的に残り、大化けして、現在、大幹部に成長している。彼らは、何色にも染まっておらず、私の言うことを素直というよりも仕方なく吸収し、実践した。その結果、私と価値観が揃ってきて、同じように考えるようになった。価値観が揃えば、社長と同じ優先順位で行動できるため、スピード感をもって業務を進めることが可能だ。

 1993年、新卒採用(大卒)をはじめたのは、既存の社員(旧勢力)や中途採用だけでは、組織の改革が進まないと判断したからだ。会社の業績を伸ばすには、「何色にも染まっていない人材」「社長の決定にしたがい、即座に行動できる人材」が必要だ。中途採用は即戦力になる半面、価値観を共有するのに時間を要する。

 新卒社員が全体の5割を超えたあたりから(2010年以降)、方針を速やかに実行する人材が増えたことで、組織の新陳代謝がうながされ始めた。その結果が、

続きを読むには会員登録が必要です。

© 2020 ZENBOOKS,Inc. All Rights Reserved.
要約記事は出版社または著作者から適法に許諾を取得し、作成・掲載しています。本記事の知的所有権は株式会社ゼンブックスに帰属し、本記事を無断で複製、配布、譲渡することは固く禁じます

特集