- 本書の概要
- 著者プロフィール
「マルチタスク(複数の仕事を同時並行で進める)」をはじめ、有効だと考えられているいくつかの考え方は、効果的ではないばかりか、実はそれこそが成功を妨げているという。その代わりとして、今やらなければならない「たった一つのこと(ONE THING)」を正しく見極め、そのことに集中すること。これこそが、大きな成果をあげる唯一の道なのである。
アップル社、ビルゲイツ、ウォルトディズニー、ビートルズ…製品、人物などの違いはあれど、これらの並外れた成功例はすべて「一つのこと」から始め、連鎖的に成功までたどり着いた好例だという(ドミノ倒しは後半に行くに従って、そのエネルギー量を増していく)。至極真っ当な主張でありながら、常識をガラリと覆してしまうようなインパクトがあり、仕事、人生などの多くに応用できる内容となっている。
ケラー・ウィリアムズ不動産共同設立者・会長。テキサス州オースティンの一室で立ち上げた同社を、一代で全米最大の不動産会社にまで育て上げる。現在はビジネス・コーチとしても活躍。権威あるアーンスト・アンド・ヤングの「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれている。「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラーを獲得した著書「The Millionaire Real Estate」シリーズは、累計で130万部超。
著者:ジェイ・パパザン(Jay Papasan)
米国大手出版社ハーパーコリンズを経て、ケラー・ウィリアムズ社出版部門の統括貴任者。ケラーの多くの著書に共同執筆者として関わる。
PART 2 真実 生産性へのシンプルな道
PART 3 目覚ましい成果 秘められた可能性を解放する
エピローグ 「一つのこと」を活かす
訳者あとがき
要約ダイジェスト
「一つのこと」は、望むものを手に入れる最善の方法である
私の会社が、壁にぶつかってしまった時のことだ。追いつめられた私に、あるコンサルタントはこう言った。「やるべきことは一つだけです」。私は驚き、より多くの対策が必要だと反論したが、実際には彼の言う通りになった。やるべき「一つのこと」に専念すると、わが社はたちまち飛躍をとげたのである。
また、社員に課題を与えていった際、彼らは課題の数をこなすのに手いっぱいの上、最も重要な課題から手をつけていなかった。そこで私は課題を減らしていき、最後にこう尋ねた。「今週できることで、それをすれば他のすべてが容易になるか、する必要がなくなる、そんな『一つのこと』は何だろうか?それをやろう」と。
すると、業績がどんどん上向いていったのだ。こんな経験から、私は興味深いパターンを見出した。大成功を収めたとき、私は集中力を一つのことだけに向けており、逆に成功にばらつきがあったときには、焦点も定まっていなかったのだ。
的をしぼる
誰もが同じだけの時間を持っているのに、