『「グチ活」会議―社員のホンネをお金に変える技術』
(仁科 雅朋/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
「グチ」と聞くと後ろ向きでネガティブなイメージがないだろうか。しかし実は、グチこそ「本音」であり、その本音には、組織を変革し、企業が収益をあげるためのアイデアが詰まっている。このようにグチを「宝の山」に変えるには、グチや不満を会議という形で堂々と語る場が必要だ。その活動が本書で提唱される「グチ活」である。

 本書では、組織変革コンサルタントとして活躍する著者が実際のコンサルティングで活用する独自の「グチ活」の手法と活用事例がわかりやすく解説されている。簡単に言えば、チームや組織のグチを吐き出すことで会社の問題を特定し、その解決に向けてチームで PDCAを回していくプロセスとなる。

 著者は「本音を語れる組織づくり」を組織変革のベースとし、中堅企業から1兆円企業まで 20年以上のコンサルティング実績を持つ組織変革コンサルタント。組織の規模を問わず、人材育成や業績向上に課題を感じている経営層やマネジャー・チームリーダー層はぜひご一読いただきたい。

著者:仁科 雅朋(Nishina Masatomo)
 株式会社ジーンパートナーズ代表取締役。1966年生まれ。東京都町田市出身。中央大学法学部卒。大学卒業後、大手食品会社に就職。営業部に配属となり、戦略的商品のシェア拡大により入社最短年数で社長賞を獲得。1997年、31歳で独立起業。企業研修の営業からスタートし、2005年、当時最大級の2500人規模の新入社員研修を100社の競合を押さえて受注。その後、人材育成のHR部門から営業部門の業績支援に移り、組織変革コンサルタントとして数々の企業変革に携わる。
 20年のコンサルティング実績は業種を間わず、10億円の中堅企業から1兆円を超えるグローバル企業までと幅広い。業績向上を狙いとした「本音を語れる組織づくり」を組織変革のペースとしている。国際コーチ連盟認定 CPCC(Certified Professional Co-Active Coach)、ダイヤモンド社認定アクションラーニングコーチ。「グチ活」は商標登録申請中。
プロローグ
第1章 堂々と不満を言える会社ですか?
第2章 『グチ活』会議のすすめ――「デキる社員」よりも「グチる社員」
第3章 『グチ活』会議を始めよう
第4章 アクションプランとチームPDCAが変革のエンジン
第5章 部署間の悪口をすべて吐き出したら超売り上げアップ――『グチ活』の成功例
第6章 良い『グチ活』悪い『グチ活』――『グチ活』がうまくいかないときは?

要約ダイジェスト

不平・不満・グチ・悪口は宝物

 一般的に日本人は、会社の悪口を言ったり、上司を批判したりするグチは、悪いことだと教えられてきた。なぜなら日本には、「我慢は美徳」「石の上にも3年」など我慢を称える文化があるからだ。

 しかし、この「グチ」こそが、会社変革の強力な「武器」となる。グチの裏側に隠れている問題を浮き彫りにすると、会社の雰囲気が良くなり、コミュニケーションが円滑になるためのヒントが見えてきて、最終的には会社の生産性を高めることにつながるのだ。

 グチは、裏を返せば、すべて会社の変革のタネだ。グチの深掘りをしていくことで、「こんなことをしたい」「こうすれば、もっと会社が良くなる」という改革案が必ず見えてくる。そして、改革案にとどまらず、さらに「でも、あの事業部長がこうだからできない」など、会社が抱えている大きな課題も浮き彫りになってくる。

 不平・不満・グチ・悪口には「宝物」がいっぱい詰まっている。それなのに、貴重な改革案が居酒屋で右から左に流されてしまっているとしたらもったいない。ならば社内で、正式な場としてグチを言えるようにすればいい。それが「グチ活」会議だ。

勢いのあるグチは会社変革のバロメーター

「グチ活」会議では、お互いが抱えている不満を引き出す。そもそも「グチ=不満」は、誰もが根本的に抱えているものだ。どんな人でも 100%仕事に満足しているということはあり得ないし、そもそも仕事は、緊張感を伴ってなされるべきものであり、緊張があれば、当然不満が出てくるからだ。

 以前、一部上場企業の傘下にあるグループ会社のコンサルティング支援に入ったことがある。年商 200億円の会社だが、大手の傘下企業の中では低迷し、赤字業績からなかなか脱出できずにいた。150人の社員に2週間かけてヒアリングを行うと、全員が全員、不満だらけだった。

 私は、そのヒアリング結果をまとめて社長に報告書を提出し、こう言った。「本当に不満だらけですね」。社長は眉をひそめたが、次の私の言葉で、目の色が変わった。「ただし、不満には勢いがあります。これは変革の大きなチャンスです!」。

 グチには2種類ある。それは「勢いのあるグチ」と「勢いのないグチ」だ。勢いのあるグチは、グチの持つエネルギーが違う。理想に向かって改善したいと思っているのに「こうだからできない」「ああすれぱできるのに」と、それができないことが鬱積したものだ。この会社は、

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