『ブランディング・ファースト』
(宮村岳志/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
「ブランド」や「ブランディング」と聞くと、高級ブランドや大企業のロゴマークをイメージされる方も多いだろう。しかし実はブランディングが必要なのは大企業だけではない。むしろ、価格戦略や広告費で大手企業に勝てない中小企業こそ広告費をかける前にブランドをつくっておくべきなのだ。

 本書では、ブランドを「企業の柱」となるものと位置づけ、「差別化」「スピード」「インナー(社内)」という経営課題を解決する、「経営戦略」としてのブランディングを解説。ブランドを確立するポイントやステップ、社内コミュニケーションの手法までわかりやすく語られている。

 著者は美容・ファッション・教育・飲食など幅広い業界で、一目置かれるブランドや上場企業のブランディングやクリエイティブを手掛ける株式会社グロウ・リパブリック代表取締役、エグゼクティブクリエイティブディレクター。企業規模を問わず、経営幹部や企画立案に携わる方はぜひご一読いただきたい。

著者:宮村 岳志(Miyamura Takeshi)
 株式会社グロウ・リパブリック代表取締役、エグゼクティブクリエイティブディレクター。2003年にグロウ・リパブリックを創業。ブランディング・クリエイティブ事業のかたわら、VJ(ビデオジョッキー)としても活動し、国内外の数多くの有名アーティストとイベントなどで共演。現在は、時流を予測したマーケティングから、コンセプト開発、クリエイティブ、分析・運用まで、一気通貫でディレクションを行っている。特にブライダル業界においては150施設以上の案件に携わるほか、美容・ファッション・教育・飲食など幅広い業界で、ビジネスとクリエイティブの両軸の深い理解を武器に、業界で一目置かれるブランドや上場企業のパートナーとして活躍している。その他、バリ島に特化した高級別荘の宿泊サービスの運営や、カフェ・飲食店の経営、音楽関連のグループ会社の経営にも携わる
1 ブランディングは「経営戦略」である
2 私たちの考える「真のブランディング」とは
3 ネクストブランディングにおけるデザインの力
4 ブランディングの本質は「インナー」にある
5 ネクストブランディングのためのリーダーのマインドセット

要約ダイジェスト

ブランドは大企業だけのものではない

 ブランドとは“柱”だ。柱は、決して特別なものである必要はないが、なくてはならないものである。つまり、企業という構造体は、プロダクトや、その背景にある経営者や企業の強い思いといった柱があってこそ、安定して自立できるのだ。

 このように表現すると、“ブランド”とは、高級品や超一流企業のロゴマークなどに限ったものではないことがわかる。例えば、株式会社やおきんの「うまい棒」は1本 10円でも「低価格でうまいお菓子を届けたい」という企業の強い思いという柱(=ブランド)を背負った立派な大ブランドだ。

 そんな企業の中にある、「柱にしたいもの」「柱になるべきもの」を、誰もが納得するブランドとして確立させるための施策を“ブランディング”と呼ぶ。

 ブランディングの本質は、「企業の理想像」を明確にすることだ。どうなりたいのか。どう見られたいのか。自社の使命とは──。これらが明確になると、進むべき方向も明確になり、社員の意思統一がなされ、無駄が省かれ、意思決定のスピードも上がる。

 そのために必要なのは、従業員の数といった数値化できる類のものではなく、経営者や企業の持つ「強い思い」である。事業を立ち上げ、経営を続けることができている企業は、少なくとも、ある程度の魅力があるプロダクトや、継続するだけの経営者の思いがある。

 これらは「ブランドの芽」であり、ブランディングは、その芽を社内外の誰もが「企業の柱である」と認識するところまで育てるための施策だ。だから、単に広告宣伝を行い、

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