- 本書の概要
- 著者プロフィール
言葉にするのが苦手という方も多いが、本書では、思考を言葉にするプロセスを詳細に解説。印象に残る言葉の特徴、どうすれば言葉で人を動かすことができるのかなど、事例を多数用いて実践的に学べる内容となっている。言葉に救われ、言葉で闘ってきたという著者のエピソードが、「言葉は武器」という主張に説得力をもたらしている。
著者は博報堂出身で、クリエイティブディレクターを「アイデアの力で社会や企業の活動に変化を起こす専門家」と定義してプロモーションや PRを手がける The Breakthrough Company GOの代表を務める人物。自分の考えを組織や社会に発信したい方、とっさのときにもインパクトがある発言をしたい方など、幅広いビジネスパーソンに役立つ一冊だ。
The Breakthrough Company GO 代表取締役、PR/CreativeDirector 博報堂・TBWA\HAKUHODOを経て2017年独立 『表現を作るのではなく、現象を創るのが仕事』が信条。日本PR大賞・CampaignASIA Young Achiever of the Year・ADfest・フジサンケイグループ広告大賞・グッドデザイン賞・カンヌライオンズクリエイティビティフェスティバル ゴールド他受賞。ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS イノベーション部門グランプリ/総務大臣賞 受賞。広告やPRの領域を超えて、クリエイティブで企業や社会のあらゆる変革と挑戦を支援する。
第1章 「言葉にする」方法
第2章 印象に残る言葉をつくる
第3章 人を動かす
第4章 言葉で未来を指し示せ
おわりに 僕らが消えたあとに残るのは「言葉」だけ
要約ダイジェスト
誰もが「伝える価値」を持つ時代になった
「保育園落ちた 日本死ね」。2016年、たった一人の、街に生きる普通の女性の、無名のアカウントから発信されたツイートが、メディアにも取り上げられ、国会での議論になるほどの大きなテーマになった。
保育園に入れなかったというむきだしの事実と、日本の社会制度に対する批判がわずか 10文字につまった言葉。有名人でも学者でもない、たった一人のツイートが、国を動かすきっかけになった。私たちは今、そんな社会に生きている。
言葉が持つ最大の機能は「共感」と「速度」だ。映像や画像よりも速く、情報流通の波に乗せ、誰かに共感を届ける。これができるのは言葉だけだ。そして、その共感を得るためには、一般の人の言葉を拾ったほうがいいというケースが増えている。
「イクメン」という言葉ができたから、父親の育児参加がより促進された。「おひとりさま」という言葉ができたから、孤食の市場が広がった。社会や自分の環境を変えるための