『FULL POWER―科学が証明した自分を変える最強戦略』
(ベンジャミン・ハーディ/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 新年の誓いからダイエット、自己変革まで、誰しも目標を設定したものの、未達成に終わってしまった経験があるはずだ。多くの場合、人はその原因を自分の「意志の力」の弱さに求める。だが組織心理学者の著者は、そうした考えを「意志力など役には立たない」と一蹴、その代わりに「目標を確実に達成できる環境」を作ることを提唱する。

 なぜなら、人間は環境適応能力が非常に高いため、環境を意図的にコントロールしていかなければ、環境にコントロールされて怠惰に流れてしまうからだ。この結論は、神経科学や心理学などの科学的研究、史実、膨大な個人体験を分析し 10年かけて導き出されたもので、環境とは具体的には物理的なものや人間関係、情報など外的環境を指す。

 本書では様々な事例をあげながら、仕事やプライベートにおける周囲の環境をコントロールし、目標達成、自己変革を実現する技術を解説。従来の目標達成術や自己啓発法で挫折したことがある方はぜひご一読いただきたい。著者は米国気鋭の組織心理学者で、ブログ・サービス「Medium」で多くのフォロワーを持つ著作家、起業家としても活躍。

著者:ベンジャミン・ハーディ(Benjamin Hardy)
 組織心理学者、著作家、起業家。クレムソン大学大学院博士課程修了。ブログ・サービス「Medium」で多くのフォロワーを持ち、そのネット上のプレゼンスと影響力は、『フォーブス』『サイコロジー・トゥデイ』『フォーチュン』などで取り上げられた。心理学専門誌の電子版「サイコロジー・トゥデイ」などに寄稿中。アメリカのフロリダ州で妻のローレンと5人の子どもたちとともに暮らしている。
はじめに 意志力が役に立たないわけ
Part1 人間は「環境」の産物
 1章 科学が存在を認めた「場所」の効果
 2章 「遺伝子」にすら影響が及ぶ
 3章 これが「最有効戦略」だ
Part2 意志力に頼るのをやめる
 4章 ねらって「至高状態」になる
 5章 「神聖な場所」を作る
 6章 すべてを「整理整頓」せよ
 7章 最初から「悪い選択」がないようにする
 8章 「サボタージュ」に反旗を翻す
Part3 「外的力」で驚異的なブーストを図る
 9章 能力の底上げが「不可避」な状況
 10章 「つらい経験」がないとダメ
 11章 「やる気」を外から取り込む
 12章 ニュー・ワークルール
 13章 「誰といるか」が極めて重要
 14章 「古巣」は偉大

要約ダイジェスト

意志力が役に立たないわけ

 あなたはこれまで、もっと自分の人生をより良いものにしたいと数え切れないほどの努力をし、そして数え切れないほど、もどかしい思いで振り出しに戻ってしまったはずだ。自分の人生をコントロールしたいなら、その方法に意志力を選んではいけないのだ。

 代わりに必要なのは、環境を自分で作り出し、それをコントロールする力だ。私たちは、環境に適応する。そのため、個人レベルで意識的に進化していくには、環境を意図的にコントロールして、なりたい自分を形作ってくれる環境を構築する以外に道はない。

 「環境デザイン」という視点に立てば、世界は違って見えてくる。環境デザインとは、成功せざるを得ないような状況を作り出すことだ。例えば仕事に集中したいなら、「気が散ってしまうようなもの」は物理的にもデジタル的にも仕事環境からすべて取り除かなければいけない。

 環境デザインを重視する人は、人の内と外の世界は必ずしも明確な境界線で分かれているわけではないと理解している。心理学の研究では、内因的なモチベーションと外因的なモチベーションは区別されるが、現実としては、内面と外面は互いに作用し合う。例えば、付き合う人たちを変えるなどして自分の環境を変えると、自分の考えや感情も変わるものだ。

 こうした内面的な変化によって自分の価値観や願望が変わり、そのため今度は自分の外の環境をさらに変える必要性が出てくるようになる。つまり環境に変化を加えることで、

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