『最高の集い方』
(プリヤ・パーカー/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 仕事の会議や打ち合わせ、セミナー、交流会などから宴会、結婚式、さらには巨大なスポーツイベントなどまで、何らかの目的で人が「集う」ことは社会活動において大きなウェイトを占めている。その中には、様々な気づきや出会いをもたらしてくれるイベントもあれば、非生産的で凡庸なイベントもある。ではその違いを生むものは何か。

 著者に言わせれば、目的や設計があいまいなまま人を集めても、勝手に場が盛り上がってくれることはまずない。人々を結び付け、意味ある場にするには、企画・運営の戦略が必要なのだ。本書では「誰でも歓迎する」「ルールや制約を減らす」「主催者はあまり仕切らない」といった常識の嘘を明らかにしながら、その具体的ステップを解説する。

 著者は 15年以上、人種問題や紛争解決など複雑な対話のファシリテーションを行ってきたプロフェッショナルファシリテーター。世界経済フォーラムのグローバルアジェンダ委員会メンバー、TEDメインステージのスピーカーも務め、本書はアマゾン、フィナンシャルタイムズで「2018ベスト・ビジネスブック・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。

著者:プリヤ・パーカー(Priya Parker)
 プロフェッショナルファシリテーター。戦略アドバイザー。MITで組織デザイン、ハーバード大学ケネディスクールで公共政策、バージニア大学で政治・社会思想を学ぶ。15 年以上、人種問題や紛争解決など複雑な対話のファシリテーションを行ってきた。著書『最高の集い方(The Art of Gathering)』は、2018 年にアマゾン、フィナンシャルタイムズなどでベストビジネスブックオブザイヤーに選ばれた。世界経済フォーラムのグローバルアジェンダ委員会のメンバー。TEDメインステージのスピーカー。ニューヨーク在住。
第1章 なぜ集まるのかを深く考えよう
第2章 あえて門戸を閉ざす
第3章 裏方に徹しない
第4章 別世界をつくり出す
第5章 イベントは準備が九割
第6章 自慢や宣伝を排除する
第7章 白熱する議論
第8章 最高のクロージング

要約ダイジェスト

なぜ集まるのかを深く考えよう

 人が集まることの力をおそらく誰よりもわかっているのは政府だ。集会の自由は、民主主義国家においてすべての人に与えられている基本的権利の一つになっており、独裁国家で最初に奪われるのは集会の権利だ。それは、人が集まり、情報を交換し、ひらめきを与え合い、共に過ごすとき、特別なことが起きる可能性があるからにほかならない。

 それなのに、ほとんどの人は集まり方についてほとんど気にかけおらず、意味のある集まりを開くために欠かせない最初の一歩を、しばしば省いてしまう。その一歩とは、「はっきりとした、ゆるぎない目的を掲げること」だ。

 会合の種類を目的だと勘違いしている人は多い。たいていの人は会合を企画する際、ルールや前提を自分で考えずに、誰かのつくった形式や中身にただ従っている。例えば取締役会、ワークショップ、誕生会、政治集会といった会合の種類によって、やることはだいたい決まっていると思い込んでいる。

 たいていの集まりに掲げられている目的は一見もっともらしいが、それは当たり前でつまらないということの裏返しでもある。「新しい社員が家族的な組織に溶け込めるように歓迎会を開きます」とか、「この一年を振り返るために誕生会を開くことにした」とか、わざわざみんなで集まるほどの意義のある目的だろうか。

 斬新で大胆で意義のある目的の、絶対に欠かせない要素の一つは、特殊性だ。的が絞られていて特殊であればあるほど、その範囲が狭ければ狭いほど、そこに注がれる情熱は強くなる。また、会の目的は、賛否の分かれるようなものの方がいい。

 もしあなたの結婚式の目的が愛を祝うものだと言えば、何も主張していないのと同じことだ。その目的に反対する人などいないのだから。招待客、

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