『同時通訳者が教える 脳に定着する“超効率”英語学習法』
(小根山麗子/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 経済のグローバル化に伴う英語能力の重要性は今さら言うまでもないことだが、学校教育も含めて長い期間英語を勉強しているのに、一向に話せるようにならない、という方は多いのではないだろうか。国際会議や学会などの第一線で活躍する同時通訳者の著者によれば、そうした方に必要なのが「英語脳」とも言うべき感覚だ。

 英語脳とは、そもそも異なる言語である日本語と英語の違いを理解し、英語の感覚にチューニングすること。この感覚がないと、日本語と英語を一対一の逐語訳で理解しようとして伸び悩んでしまうのだ。本書では、こうした英語脳を養うための語彙や英文ニュアンスの効率的なインプット、的確なアウトプットを出すためのコツや学習法を伝授する。

 著者は官房長官の定例記者会見など公的部門をはじめ、国際会議、医学系学会での同時通訳、グラミー賞放送通訳など、産官学の幅広い分野で同時通訳者として活躍。日本舞踊師範として日本文化にも造詣が深い人物。英語に日常的に触れられる機会は近年飛躍的に増えている。来年こそ英語をマスターしたいと考える方はぜひご一読いただきたい。

著者:小根山 麗子(Oneyama Reiko)
 同時通訳者。東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業後、博報堂にて外資系クライアントのマーケティングを担当。その後、豪州 クイーンズランド大学大学院 MAJIT(日英同時通訳翻訳修士課程)を首席で修了、同時通訳者として豪州の国家資格を取得。帰国後は英国の大手製薬メーカーグラクソ・スミスクラインの社内通訳を経て、フリーランス同時通訳者へ転身。官房長官の定例記者会見や国連事務総長初の長崎訪問における同行通訳、欧州委員会高官や主要先進国の大臣付き通訳など公的部門での通訳の他、アジア・太平洋国会議員連合総会専属通訳などの国際会議、医学系学会での同時通訳、グラミー賞やトニー賞の放送通訳など、産官学幅広い分野で活躍。専門は医薬・製薬、経済・金融。優れた通訳スキルとプロフェッショナルな姿勢で多方面からのクライアントの指名が絶えない。花柳流日本舞踊師範、日本文化・伝統芸能にも造詣が深い。
序 章 同時通訳者が実践している「超効率的」な英語学習法
第1章 同時通訳者は「英語を的確に覚えるコツ」を知っている!
第2章 英語学習では「アウトプットしやすいインプット」を意識
第3章 「日本語脳」と「英語脳」のいちばんの違いとは?
第4章 「通訳学校」で行われる実践的なトレーニング
第5章 日常的に「活きた英語」に触れられる環境づくり
第6章 英字新聞やインターネットを使った「仕事に関わる英語」の見つけ方
第7章 毎日の仕事を通じて、英語力をアップさせよう!

要約ダイジェスト

同時通訳者が実践している「超効率的」な英語学習法

 同時通訳者は、英語を完璧に使いこなしている——、周囲の人から、そのように思われていると感じることが少なくないが、実際には、同時通訳者の英語は完璧ではない。そもそも完璧な英語など、誰にも話せるはずがないのだ。

 英語をネイティブで話す人たちが、日常会話で頻繁に使う英単語は、だいたい 2,000語と言われているが、これはあくまでも日常会話でよく使われる英単語の数だ。たまにしか使われない言葉まで合わせると、英語ネイティブの成人が使える英単語は2万~3万 5,000語とされ、英検一級で求められる語彙力が1万~1万5,000語だから、その倍近い数だ。

 また、同時通訳者が出席する国際会議やミーティングは、その分野の「専門用語」も次々と出てくる。これらをすべて記憶して完璧に使いこなすのは、ネイティブにもできない。

 それでも同時通訳者が役割をこなせるのは、本番前の数日間、場合によっては数時間で、トピックに関連する言葉や概念を理解し、記憶するからだ。同時通訳者は英語の達人というより、英語勉強法の達人なのだ。

 同時通訳者は英語を勉強するとき、常に次の仕事を意識している。明確な目標を持っているからこそ、短期間でも上達できるのだ。あなたも英語を何のために学ぶのか?上達させて何をしたいのか?を明確にしてほしい。この疑問に即答できる人は、英語力の向上が期待できる。

英語を的確に覚えるコツ

 英語の語彙力を高めるには、次の3つのポイントがあり、これらのポイントを抑えることで、今までよりも格段に英語が頭に入ってきやすくなる。

1.英語と日本語を一対一で対応させない
 英語力が伸び悩む人が陥りやすいのが、「英語と日本語は一対一対応である」という思い込みだ。例えば「get」という言葉、おそらく学校では「getは日本語で『手に入れる』」と教わっただろう。もちろん、大きく間違ってはいないが、

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