『子どもが勝手に学び出す!ハーバード流 子育ての公式』
(ロナルド・F・ファーガソンほか/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 成功者たちは家庭でどんな教育を受けてきたのか。親であれば誰もが気になるテーマだが、本書ではハーバード大学の学生・卒業生や親を含む成功者 200人余の調査から、その秘密に迫る。浮かび上がってきたのは、親の人種や学歴、経済事情にかかわらず、共通する親の役割だ。本書ではそれを「子育ての8つの公式(原則)」として明らかにする。

 8つの公式とは、「学びのパートナー、整備士、手配役、紹介役、哲学者、お手本、交渉相手、GPS」という8つの役割を親やまわりの人間が担うというものだ。本書ではそれぞれについて豊富な実例と最新の研究成果から解説。一読すれば、そうして育まれる力が学力のみならず、社会的成功や充実した人生を送るために必須だとわかるはずだ。

 著者のロナルド・F・ファーガソンはハーバード大学ケネディ行政大学院マルコム・ウィナー社会政策センター客員研究員、および子どもの学力格差解消を目指す全学的な取り組み(AGI)のディレクターを務める経済学者。共著者のターシャ・ロバートソンは『ボストン・グローブ』紙ニューヨーク支局長を務めた敏腕編集者。

著者:ロナルド・F・ファーガソン(Ronald F.Ferguson)
 経済学者。マサチューセッツ工科大学で学び、経済・社会・教育問題に取り組む。ブランディス大学、ブラウン大学で教鞭をとったのち、1983年にハーバード大学ケネディ行政大学院の教員に就任。2014年、学校制度にまつわるアンケート実施サービスを提供する企業Tripod Education Partnersを共同で設立。ケネディ行政大学院では非常勤に転換し、同大学院マルコム・ウィナー社会政策センター客員研究員、および子どもの学力格差解消を目指す全学的な取り組みAchievement Gap Initiative(AGI)のディレクターを務める。現在は、AGIから生まれた乳幼児の親のための育児支援プロジェクトBoston Basicsに注力し、同プロジェクトの他都市への拡大に取り組んでいる。

著者:ターシャ・ロバートソン(Tatsha Robertson)
 編集者、ライター。20年以上に及び調査記事、特集、ニュース記事などの執筆と編集に携わる。『ボストン・グローブ』紙の女性初のニューヨーク支局長として全米を取材する中で、成功する子どもの育て方に関心を抱き始める。近年は『ビープル』誌のシニアエディターとして、犯罪にまつわる記事を手がけた。2005年以降、ニューヨーク大学でジャーナリズム兼任教授を務める。朝のニュース番組『トゥデイ』、テレビ局CNN、HLN、FOX、MSNBCの番組など、全国メディアに度々登場している。

翻訳:森田 由美(Morita Yumi)
 翻訳家。京都大学法学部卒業。訳書に『運はどこからやってくる?』(共訳、サンマーク出版)『ハーバードメディカルスクール式 人生を変える集中力』(文響社)など。

1章 優秀な人はどのように育てられたのか
2章 天才児でなくても成功できる
3章 ハーバード大学育ち方プロジェクトで見つかった子育ての公式
4章 達人はこうして作戦を実行する
5章 役割1 まず「最初の学びのパートナー」になる
6章 役割2 学校の問題を解決する「整備士」に
7章 優等生のきょうだいはどう育つのか
8章 役割3 成功を大胆に後押しする手配役
9章 役割4 新しい世界を見せる紹介役
10章 役割5 人生の意味や目的を伝える哲学者
11章 役割6 子どもが憧れを抱くお手本となる
12章 役割7 権力者と渡り合う方法を教える交渉相手
13章 逆境でもあきらめず勝利をつかむ方法を学ぶ
14章 役割8 進むべき方向を指し示すGPS

要約ダイジェスト

努力して成功した人に共通する筋書き

 私たちは 15年かけて、200人の成功を収めた人とその親の何人かにインタビューを行なった。すると明らかなパターンが浮かび上がった。親の生いたちや生活環境は違っても、子どもへの接し方には、幼児期から驚くほどの共通点が見られたのだ。私たちはこのパターンを『子育ての公式』と名づけた。

 この公式を生んだ調査が、ハーバード大学の学部生と大学院生にインタビューする『ハーバード大学育ち方プロジェクト』だ。2009年、ハーバード大学の学生数百人にメールを送り『あなたの成功に両親はどんな役割を果たしましたか』とたずねるインタビューへの参加を呼びかけた。そして、あらゆる社会階層の多様な生いたちの学生のエピソードが集まった。

 黒人、白人、アジア系、ラテン系、バプテスト派、カトリック、ユダヤ教…、医師、弁護士、エンジニアの子もいれば、レジ係、バス運転手、料理人の子もいた。出身地も幅広く、韓国、中国、インドで生まれた学生もいれば、アフリカやジャマイカで生まれた学生もいた。彼ら一人ひとりに長時間のインタビューを行ない、後に親にも話を聞くことになった。

 私たちが話を聞いた親を、この本では「子育ての達人」と呼ぶことにする。達人の多くは一流の学校で学んだわけではなく、高校さえ卒業していない親もいた。彼らが人と違うのは、親自身は凡人でも、大きな目標と使命感をもった、自分の頭で考える買い子どもを育てるため努力を惜しまなかったことだ。

 教育水準が高くても低くても、子育ての達人はみんな、子どもが5歳になるまでに簡単な数の概念と文字の読み方を教えていた。また子どもを対等に扱い、

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