- 本書の概要
- 著者プロフィール
日本語を正しく使うためには、日本語の論理力と感性、すなわち「日本語力」を磨く必要がある。そこで本書では、名文を中心に独自の「日本語の練習問題」を多数掲載し、日本語の論理力と感性を同時に磨くための方法論を解説。一読すれば、論理があいまいだと思われがちな日本語の論理性や、感性も後天的に習得可能なことが納得できるはずだ。
著者はカリスマ現代文講師として知られる出口 汪氏。多数の学校・塾が採用する論理力養成プログラム開発者でもあり、現在は受験界のみならず、教育界や一般向けに講演や指導なども行っている。日本語の練習など今さら必要ないと考える方こそぜひご一読いただきたい。コミュニケーション力や思考力向上のヒントが多数得られるはずだ。
関西学院大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。広島女学院大学客員教授、論理文章能力検定評議員、出版社「水王舎」代表取締役。現代文講師として、入試問題を「論理」で読解するスタイルに先鞭をつけ、受験生から絶大なる支持を得ているカリスマ。また、論理力を養成する画期的なプログラム「論理エンジン」を開発し、多くの学校・塾に採用され好評を博している。
現在は受験界のみならず、大学・一般向けの講演や中学・高等学校教員の指導など、活動は多岐にわたり、教育界に次々と新機軸を打ち立てている。そして 2019年4月に「出口式みらい学習教室」を立ち上げ、論理を通じて子供たちが AI時代に対応できる従来にない新しい教育を全国ではじめる。著書累計部数は1300万部を超える。
第2章 感性の磨き方
第3章 明晰な頭脳の作り方
第4章 五感を取り入れることで、瑞々しい表現になる
第5章 「文脈力」で言葉を正確に捉える
第6章 擬音語や比喩で表現の世界を広げる
第7章 論理で頭の中を整理せよ
第8章 言葉では表現できないものを捉える
要約ダイジェスト
日本語力は人生を変える最強メソッド
右脳型人間と左脳型人間という言い方があるが、AI時代に活躍しようとするなら、右脳と左脳を同時に使いこなさなければならない。現実の延長線上で考えられることは、すべて AIが実現してしまうからだ。現実の延長線上にはないものをイメージするには、鋭い感性や豊かな想像力が必要となる。
これらは音楽や芸術など主に右脳の働きだが、それ以上に有効なのは言語によるイメージ喚起力だ。言語は過去や未来のことだけでなく、現実に存在しないものまでありありと脳裏に蘇らせてくれる。言語と感性は密接な関係を持っているのだ。
最近は何でも「ヤバイ」という言葉で表現する人が増えているが、「ヤバイ」ですべてを処理している人は、そのような単純な世界の捉え方になり、いつのまにかそれがその人の思考力や感性に影響を及ぼすようになる。つまり、日本人は自分が発する日本語によって自身の感性が磨かれていくのだ。
また、現実の延長線上にないことをイメージできたなら、それを実現するためには AIを駆使しなければならない。そのために必要なのは論理的な言語の使い方だ。その時は当然左脳を主に使っている。だから、