『“投資”に踏み出せない人のための「不労所得」入門』
(加谷珪一/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 近年、政府による働き方改革の一環でこれまで原則禁止だった副業が原則自由となり、大手企業の副業解禁のニュースを耳にすることも増えた。人手不足やワークスタイルの多様化を踏まえると、今後も追随する企業は増えるはずだが、個人として知っておくべきなのは、どのような副業があり、どの方法が自分に合っているのかということだ。

 そこで本書では、株式や FX、不動産投資から“ネット時代”ならではのブロガー/ユーチューバー、アフィリエイト、せどり、オンラインサロン、シェアリングビジネスなど、様々な副業スタイルを実労働時間をなるべくかけない「不労所得」という観点で網羅的に解説。人生 100年時代に備えた「給料+不労所得」の考え方を伝授する。

 著者は記者職、投資ファンドを経て独立後、現在は「ニューズウィーク」「現代ビジネス」など多くの媒体での連載やテレビ・ラジオのコメンテーターを務める加谷珪一氏。自身も億単位の資金を動かす個人投資家でもある。すでに投資や副業を始めている方も、自身の得意分野以外のビジネス手法を知っておくことは有益だ。ぜひご一読いただきたい。

著者:加谷 珪一(Kaya Keiichi)
 経済評論家。宮城県仙台市生まれ。1993年東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関など対するコンサルティング業務に従事。現在は、現代ビジネスやニューズウィークなど数多くの媒体で連載を持つほか、テレビやラジオなどでコメンテーターを務める。億単位の資産を持つ個人投資家でもある。
 お金持ちの実像を解き明かした書籍「お金持ちの教科書」はベストセラーとなり、「教科書」と名の付く書籍ブームの火付け役となったほか、法科大学院の入試問題に採用されるなど反響を呼んだ。著書に「億万長者への道は経済学に書いてある」(クロスメディア・パブリッシング)、「感じる経済学」(SBクリエイティブ)、「ポスト新産業革命」(CCCメディアハウス)、「戦争と経済の本質」(総合法令出版)など。
加谷珪一オフィシャルサイト:http://k-kaya.com/
はじめに これからの時代は「給料+不労所得」を目指せ!
序章 そもそも「不労所得」とは何か?
1章 “ネット時代”の不労所得
2章 “投資”による不労所得
3章 “億り人”の発想、“サラリーマン”の稼ぎ方
おわりに 人口減少・長寿化社会でも、豊かな人生を歩むために

要約ダイジェスト

“億り人”の発想、“サラリーマン”の稼ぎ方

 1億円というお金があれば何をするだろうか。高級車を買って、タワーマンションを買って、などと考えてしまった人は、「不労所得」を得ることに対する心の準備が、まだできていない。不労所得という視点で1億円の使い道について考える時、やるべきことはただ1つ、1億円を安全運用することだ。

 1億円のお金があれば、安全な債券などの運用でも、年間 300万円ほどの運用益を出せる。このお金は毎年稼げるものであり、しかも元本の1億円は決してなくならない。不労所得とは、労働しなくても毎年、一定の金額を稼ぎ出せる仕組みのことを指すが、お金がお金を稼ぎ出すのが、もっとも効率のよい不労所得となる。

 では実際に、金融資産を1億円以上保有していると、どのような生活が送れるのか。多くの人は、1億円あればアレが買える、コレが買えると思いをめぐらすかもしれないが、富裕層の人はそうは考えない。お金には、使ってよいお金と使ってはダメなお金があるからだ。

 一定以上の資産を持った人にとって、働いて得た稼ぎというのは、基本的に資産を増やすための原資だ。しかしお金がない人はそのお金で生活せざるをえないので、やむをえずそれを消費に回しているだけなのだ。

 お金持ちにとって消費してよいお金とは、

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