- 本書の概要
- 著者プロフィール
自分の性格を直視することは、人によっては気が進まないかもしれない。だが評価は性格による影響を受けるため、客観的に自分を知ることが高く評価される人材になるための第一歩だという。本書では多くの企業に共通する評価指標を示し、評価されない人の特徴や弱みの改善、強みの伸ばし方までを具体的に解説する。
著者は1万人以上の採用・昇格などの面接を経験し、実践的な人事制度構築と運用手法で高い評価を受ける人材コンサルタント。本書は無理やり性格や人格を変えようとするものではなく、個性としての性格を強みに変えるための一冊だ。評価される側のメンバーはもちろん、主観的な評価に陥りがちなマネジメント層にもぜひご一読いただきたい。
人事コンサルタント。フォー・ノーツ株式会社代表取締役社長。「人事の学校」「人事プロデューサークラブ」主宰。1965年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。いすゞ自動車労務部門、リクルート人材総合サービス部門を経て、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)にて人事部長、クリーク・アンド・リバー社にて人事・総務部長を歴任。これまで1万人超の採用面接、昇格面接、管理職研修、階層別研修、キャリア面談等を行う。
パーソナリティと職務行動発揮予見を可視化する適性検査「B‐CAV test」を開発し、人事制度と個人のパーソナリティとの関連性を科学的にフィードバックする体制を確立する。人事制度構築・運用、採用・配置・代謝の人材フロー、労務、教育体系構築・実施など、多くの企業の人事の現場における人事機能構築と運用についての実践的なコンサルティングは各方面から高い評価を受けている。
第2章 評価で得する人、損する人
第3章 評価が高い人は「自分」を知っている
第4章 あなたのパーソナリティを「見える化」する自己診断チェックシート
第5章 性格で損をせずに、評価を高めるために大事なのは「影響力」
要約ダイジェスト
あなたの評価はどうやって決まるのか?
頑張っているのに評価されなかったり、自己評価よりも低く評価されてしまう理由の1つは、「評価の仕組み」を知らないことにある。これは、必ずしも本人のせいとはいえない。なぜなら、大多数の企業では、明確な評価基準を示さないまま「好き嫌い」を含めた上司の主観によって評価を行っているからだ。
どんな企業にも共通する普遍的な「評価基準」を理解し、実行できれば、どんな会社でも、どんな業界でも通用する人材になれる。それらを実現するためには、「自分自身」について客観的に理解する必要がある。なぜなら「行動」は「性格」に起因するからだ。
例えば、営業という職種は、基本的には1人で行動する。他者への関心が低い人は、人と群れることを好まず、マイペースに行動することを好む。そのような意味では、営業という職種に「合って」おり、営業職として高い評価を得ることができるだろう。
しかし、課長になると、部下やメンバーに興味・関心を持つことから始まる。彼ら・彼女らは、どんな目標や夢を持っているのか、どんな悩みを抱えているのかなど、話をすることで1人ひとりを理解し、キャリアやライフビジョンを支援する方法が見えてくるのだ。
こうした「人材育成」において求められる行動に関していえば、