- 本書の概要
- 著者プロフィール
そのPR戦略のカギとなるのが、日本のものづくりを守る町工場、倒産の危機から復活を遂げた経営者、業界慣習に挑む起業家など、時代を超えて支持される「ストーリー」だ。本書では、中小企業がマスコミ露出を勝ち取るための3つのストーリー戦略(社会軸・社長軸・組織軸)を解説、さらに、プレスリリース、自社サイトの作り込み方なども余すところなく公開する。
著者は、7万通以上のプレスリリースを読み、500社以上の中小・ベンチャー企業を取材した「ワールドビジネスサテライト」「ガイアの夜明け」元ディレクター。マスコミ各社が人員不足、コンテンツ不足に悩む今は、まさに中小企業がマスコミ取材を狙う絶好機だという。中小・ベンチャー企業経営者、広報・PR担当者はぜひご一読いただきたい。
マーケティング・コンサルタント、中小企業診断士。テレビ東京、ソフトバンクなどを経て、コンサルタントとして独立。早稲田大学大学院理工学研究科(物理学専攻)修了後、テレビ東京に入社。「ワールドビジネスサテライト」「ガイアの夜明け」を、ディレクターとして制作する。
その後、中小・ベンチャー企業への関心が高まり、ソフトバンクに転職。孫社長直轄のメディア事業を担当し、孫社長の情報発信術を間近で学ぶ。年に1組しか選ばれない「ソフトバンク・アワード」を受賞。テレビ東京やソフトバンクでの経験などを基に、商品の個性に頼らず何度もテレビに出られるようになるストーリーの構築法を編み出し、現在はコンサルタントとして中小企業の支援に取り組んでいる。
2章 テレビ攻略の原理原則
3章 テレビが飛びつくストーリー構築法
4章 ストーリーをプレスリリースに盛り込む技術
5章 プレスリリースを取材につなげる技術
6章 マスコミを攻略し、出演効果を最大化するネット活用術
最終章 大きな成果を生む小さな一歩
要約ダイジェスト
中小企業は商品ではなくストーリーを売る
「一度出て終わり」ではなく、テレビに何度も出て成長し続ける企業には、共通の特徴がある。それは、共通の型の「ストーリー」を持っているということだ。
また、ストーリーによってテレビに出続けるには、商品に際立った特徴は必要ない。仮に斬新な新商品を発表してテレビに取り上げられたとしても、その商品では1日しか出ることができない。だが、ストーリーは簡単には古びない。技術は進化しても、人間が面白いと思うものはそれほど変わらないからだ。
日本のものづくりを守ろうとする町工場。倒産の危機を乗り越えた経営者の奮闘。閉鎖的な業界の慣習に挑む起業家。同じ企業、あるいは同じパターンのストーリーを、メディアの種類を超えて、何度も目にした経験が必ずあるずだ。
ストーリーと言っても何か特別なもの、奇抜なものである必要はなく、創業の際の苦闘、看板商品の開発秘話、不況での倒産危機、事業承継への想いなど、すべての中小企業が持っているようなものでかまわない。小さな存在である中小企業が大きな困難に挑む。そこには必ず、