- 本書の概要
- 著者プロフィール
そこで本書では、組織人事・キャリア開発を専門として大学で教鞭をとり、自ら経営者でもある著者が、起業家マインドとは何か、どうすればそれを企業内で発揮できるかを、大所高所からではなく具体的に解説。一読すれば、企業の豊富なリソースを使いこなし、個人や小組織ではできない大きなことを実現する意味と醍醐味が理解できるはずだ。
著者は NEC、マッキンゼ―、アップルコンピュータなどを経て現在は慶應義塾大学大学院理工学研究科特任教授を務める人物。複数社で社外取締役も務め、企業人としても多くの経験を持つ著者ならではの内容が「卒業生に対して送る手紙」形式でわかりやすく説かれている。2013年発刊で現在まで好評を博す 14刷ロングセラーのアップデート版。
1958年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、NEC入社。マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院修了。マッキンゼー・アンド・カンパニーインク、ユニデン株式会社人事総務部長、アップルコンピュータ株式会社(現Apple Japan合同会社)人事総務本部長を歴任後独立。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科准教授、立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科客員教授などを経て、慶應義塾大学大学院理工学研究科特任教授。同大学博士課程リーディングプログラムでも教鞭をとる。他に、株式会社ふくおかフィナンシャルグループ・福岡銀行、エスペック株式会社など複数社で社外取締役を務める。著書多数。
Chapter 0 君はただ「会社」から言われたとおりに働き続けるのか?
Chapter 1 志を持つ
Chapter 2 起業家のように仕事をする上でやるべきこと
Chapter 3 大きな仕事は企業でこそできる
Chapter 4 転機をつくる
Chapter 5 企業内で勝っていくためのスキル
おわりに そうやってきた君はどこでも活躍できる
要約ダイジェスト
志をもつ
起業家のように考え、働く
企業に勤める人たちとベンチャー経営者。彼らと間近で接して来て思うことは、「起業家マインド」が必要なのはベンチャー経営者だけではなく、企業で働くにしても「起業家」のように考え、働くことが必要だということだ。
企業において、どんどん出世して行く人、あるいは、やらされ感なく楽しそうに仕事をしている人は、例外なく「起業家」マインドを持って自律的に働いている。
最近、新入社員の反出世志向が指摘されているが、出世はしたくないが長く会社で働きたい、というのは都合のいい話である。今や企業は、採用した人材を定年まで面倒をみることは前提にしていない。もちろん長期雇用を志向しているところは多いが、これは、いて欲しい人には長く会社で活躍してほしいが、いてほしくない人には辞めてもらいたいということだ。
企業がいてほしい人材とは、企業の経営に貢献する価値を生み出してくれる人だ。環境・技術激変の時代に求められるアウトプットは、いかにソリューション、顧客満足、価値・付加価値、成果を生み出せるかである。
このように人材は、組織ニーズに見合うエンプロイアビリティ(雇用されうる能力)を高め続けることが必要となるが、