- 本書の概要
- 著者プロフィール
具体的には、オフィスでもできる肩こり解消法、腰痛や頭痛、生理痛、冷え性の改善、睡眠の質をあげる方法、女性向けダイエットやトレーニング、ストレスコントロールなど、「カラダ」「アタマ」「ココロ」に分類された女性の不調対策テクニックが、イラスト入りでわかりやすく解説されている。
いくら能力があっても、心身のコンディションが悪ければビジネスで継続的に高いパフォーマンスは発揮できない。その意味でヘルスケア知識は必須のスキルだ。監修は脳科学者、管理栄養士、産業カウンセラー、ボディデザイナーの4名の専門家。眠気や疲れが取れない、元気が出ない、といった悩みがある方はぜひご一読いただきたい。
脳科学者・医学博士。京都大学卒業後、米国ウィスコンシン大学大学院で博士号取得。
通産省主任研究官、ノースウェスタン大学医学部脳神経科学研究所の准教授を歴任。
帰国後、国際コミュニケーション・トレーニング(株)を設立し、
脳科学を活用した集合知性を発揮する企業研修や経営に役立つ脳科学講演を提供している。
松村和夏(Matsumura Waka)
女子栄養大学卒業。管理栄養士、調理師、食生活アドバイザー、ソムリエ資格所有。
看護学校、大学院に講師として勤務するほか、飲食店のメニューアドバイザー、
野球選手などスポーツ選手への栄養指導など幅広く活躍している。
渡部卓(Watanabe Takashi)
産業カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ。
帝京平成大学現代ライフ学部教授、(株)ライフバランスマネジメント研究所代表。
職場のメンタルヘルス・コミュニケーション対策の第一人者であり、
講演・企業研修・コンサルティング・教育等における多数の実績を持つ。
松尾伊津香(Matsuo Itsuka)
プロボディデザイナー。大学で心理学を専攻後、アメリカでヨガを学ぶ。帰国後、ヨガインストラクター、女性専門ダイエットジムの店長・スーパーバイザーを経て、現在、疲労回復専用ジムZERO GYMにてプログラムディレクターを務める。
2章 しっかりはたらくアタマをつくる
3章 あなたを守るココロのしくみ
参考文献
要約ダイジェスト
筋トレよりも普段の体の使い方
今は女性もフルタイムではたらいている人が多く、男性と女性を分ける考え方は、時代に合わないと感じるかもしれない。しかし、体や心のコンディションを考えるとき、男性と女性で心身のつくり自体が違うことは無視できない。「区別」と「差別」とは別物なのだ。
筋肉を維持しづらい女性が体のコンディションを整えるときに、一番に考えてほしいのが「姿勢」だ。まず、姿勢が悪いことで体の一部分に負担がかかり、肩こりや腰痛の原因になる。また、姿勢が前かがみになり、胸が閉じると呼吸が浅くなる。その結果、酸素が十分に脳に行き渡らず、脳のはたらきが鈍くなってしまう。
同時に、浅い呼吸が続くと、交感神経が優位になり、自律神経のバランスが崩れる原因になる。そして自律神経が乱れると、頭痛やめまい、疲労やうつなどさまざまな不調が生じる。
呼吸を深めようと意識することも大事だが、どんなに呼吸をしっかりしようと思っても、胸が閉じている状態で深い呼吸はできない。姿勢がよく胸がきちんと開いている人は自然と呼吸が深くなるのだ。
「良い姿勢」をキープする際、「自分の意志の力を使わない環境づくり」は大事だ。パソコンのディスプレイが高い位置にあれば、正しい姿勢で画面を見ることができるが、低い位置だと背中が丸まってしまう。デスクトップパソコンを使っている人は、まず角度を調整して首を曲げずに画面を見られるようにしよう。最近はノートパソコン用の高さ調節台も売っている。
脂肪を燃やしやすい体づくり
脳や心臓、消化器官など、意識とは関係なく常に動かし続けなければならない部分を動かすためのエネルギーを「基礎代謝」と呼ぶ。基礎代謝が一日に消費する総カロリーに占める割合は6~7割もあるから、食べても太らない体をつくるには、基礎代謝を上げることが近道だ。
基礎代謝を手っ取り早く上げるポイントは、筋肉を意識すること。筋肉は基礎代謝の消費量が多く、全体の約2割を消費しているといわれている。筋肉は何もしないと20~30代をピークに年に約1%ずつ減っていくと言われており、同時に基礎代謝も減ってしまう。人は歳をとれば太りやすくなる生物なのだ。
基礎代謝を上げるためのトレーニングには、