『創造と変革の技法―イノベーションを生み続ける5つの原則』
(堀 義人/著)

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  • 目次
 経営では変化への対応が注目される。しかし、グロービス経営大学院学長の堀義人氏によれば、「創造と変革」の方法論は時代が変わろうとも不変であり、それは「可能性を信じ、志を立てる」「人を巻き込み、組織をつくる」「勝ち続ける戦略を構築し、実行する」「変化に適応し、自ら変革し続ける」「トップの器を大きくし続ける」の5つだ。

 本書では、これら5つの技法の詳細を、自身の起業経験も赤裸々に振り返りながら解説。さらに後半では、上記の方法論を活かし、日本や地域再生に向けて精力的に邁進する堀氏の活動が現在進行形で記されている。一読すれば、企業経営にとどまらないスケールで「創造と変革」を考えることができるはずだ。

 堀氏は株式会社グロービス創業後、日本版ダボス会議「G1サミット」の創設、東日本大震災復興支援プロジェクトの立ち上げなどを行い、現在はプロバスケットボールチームの取締役兼オーナーも務めている。多岐にわたる活動の原点は「日本を良くする」という1点にある。創造と変革を通して、100年先まで考える続く価値を生み出したい方はぜひご一読いただきたい。

著者:堀 義人(Hori Yoshito)
 グロービス経営大学院学長。京都大学工学部卒業、ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。住友商事株式会社を経て、1992年株式会社グロービス設立、代表取締役に就任。1996年グロービス・キャピタル、1999年エイパックス・グロービス・パートナーズ(現グロービス・キャピタル・パートナーズ〈GCP〉)設立、代表取締役に就任。2006年4月にグロービス経営大学院を開学、2008年4月に学校法人に転換。学長に就任し、自ら「企業家リーダーシップ」科目の講師として教鞭をとる。
 若手起業家が集うYEO(Young Entrepreneurs’ Organization。現EO)日本初代会長、YEOアジア初代代表、世界経済フォーラム(WEF)が選んだ New Asian Leaders 日本代表、米国ハーバード大学経営大学院アルムナイ・ボード(卒業生理事)等を歴任。現在、経済同友会幹事、日本プライベート・エクイティ協会理事を務める。
第1部 創造に挑み変革を導く5つの技法
 第1章 可能性を信じ、志を立てる
 第2章 人を巻き込み、組織をつくる
 第3章 勝ち続ける戦略を構築し、実行する
 第4章 変化に適応し、自ら変革し続ける
 第5章 トップの器を大きくし続ける
第2部 5つの技法で社会を良くする
 第6章 日本を良くする ―G1とKIBOWの挑戦
 第7章 地域を良くする ―水戸再生プロジェクトと地方創生
 第8章 文化・スポーツを良くする ―茨城ロボッツ、日本一を目指す!

要約ダイジェスト

創造に挑み変革を導く5つの技法

 100年後にも通用する「創造に挑み変革を導く」ための鍵は何か。僕がとことん考えて行き着いたのが、次に挙げる5つの要件だ。単に会社を起こして株式上場するだけなら、この5つが揃わなくても可能だろう。しかし、継続的に価値を生み出している会社、あるいは、世界で通用するサービスや戦略を創り出した会社や人には、この5つがすべて備わっている。

1.可能性を信じ、志を立てる

 創造と変革は、自分の頭の中から生まれてくる。固定的な意識をぶち壊し、自由に発想し、意識を青天井に広げていく。オプションを広げて、最も自分がワクワクして、戦略的に整合性がとれ、投資対効果(ROI)が高そうで、社会にとって価値の高いものは何かを考えよう。

 常識を破り論理構築をするときには、仮説をつくりながら、事業計画のようにアクションに落とし込む。プロダクトはこれ、サービスはこれ、マーケティング戦略はこれでいくというように、重要な項目ごとに何をすべきかを整理する。1年目に何ができるか。1年目の成功とは何か。そうやって、2年目、3年目の計画もつくっていく。そうした訓練を通して、頭の中でビジネスを組み立てられるようになる。

 夢を思い描くとき、必ずしも世の中にないこと、人がやっていないことに絞らなくても構わない。例えば、ほかの人が描いたものに自分が参加するという方法論もありうる。ほかの人と共同、あるいは、自分がその人に共感し、良きフォロワーになる。自分が内面から燃えられるものが見つかればいいのだ。

 また、志やミッションを持つのは、起業家だけの専売特許ではない。大きな会社の中で自分のやりたいことを明確化し、実現したいという気持ちを持つ。そして自らの使命をもとに実績をつくり組織内で信頼を勝ち得てリーダーの階段を登り、

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