『1分で話せ』
(伊藤 羊一/著)

新着
  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 セールスから社内会議まで、ビジネスパーソンにとってプレゼンの機会は数多い。同時に、話し方や伝え方で悩む人も少なくないが、そうした人の多くが、情報やデータをまとめることに必死になっていたり、身振りや手振りを加えるといったプレゼンテクニックに拘泥していたりと、プレゼンの本質から離れたやり方をしてしまっている。

 現在 Yahoo!アカデミア学長などを務め、「伝え方」のプロとして知られる著者いわく、プレゼンで最も重要なことは、内容を「伝える」ことではなく、相手に「動いてもらうこと」だ。そしてロジカルに左脳に働きかけることと、イメージや情熱で右脳に働きかけることの両輪があってはじめて人は動くのだという。本書では、その具体的なステップを詳細に解説。後半では、実際のビジネス場面でのプレゼンの課題をケーススタディとして学ぶこともできる。

 著者はソフトバンクアカデミアにおいて孫正義氏へのプレゼンが高評価を受けるなど、国内 CEOコースで年間1位の成績を修めた経験を持ち、ヤフー株式会社の次世代リーダー育成などに携わる人物。伝えることが苦手だったという著者が現場で磨きあげたプレゼン手法は説得力があり、会議や商談などでプレゼンの機会が多い方は必読の一冊だ。

著者:伊藤 羊一(Ito Yoichi)
 ヤフー株式会社 コーポレートエバンジェリスト Yahoo!アカデミア学長。株式会社ウェイウェイ代表取締役。東京大学経済学部卒。グロービス・オリジナル・MBAプログラム(GDBA)修了。1990年に日本興業銀行入行、企業金融、事業再生支援などに従事。2003年プラス株式会社に転じ、事業部門であるジョインテックスカンパニーにてロジスティクス再編、事業再編などを担当した後、2011年より執行役員マーケティング本部長、2012年より同ヴァイスプレジデントとして事業全般を統括。
 かつてソフトバンクアカデミア(孫正義氏の後継者を見出し、育てる学校)に所属。孫正義氏へプレゼンし続け、国内CEOコースで年間1位の成績を修めた経験を持つ。 2015年4月にヤフー株式会社に転じ、次世代リーダー育成を行う。グロービス経営大学院客員教授としてリーダーシップ科目の教壇に立つほか、多くの大手企業やスタートアップ育成プログラムでメンター、アドバイザーを務める。
はじめに 私は、人に何かを伝えることが本当に苦手だった
序章 そもそも「伝える」ために考えておくべきこと―うまいプレゼンより、「動いてなんぼ」
第1章 「伝える」ための基本事項
第2章 1分で伝える―左脳が理解するロジックを作る
第3章 相手を迷子にさせないために「スッキリ・カンタン」でいこう
第4章 1分でその気になってもらう―右脳を刺激してイメージを想像させよう
第5章 1分で動いてもらう
第6章 「伝え方」のパターンを知っておこう
第7章 実践編

要約ダイジェスト

「伝える」ための基本事項

 チームの力を最大限活かすためには、自分の主張を相手にしっかり伝え、理解してもらい、動いてもらう力、すなわち「プレゼンカ」が必要だ。だが聞き手はそもそも8割方聞いていないし、理解もしていない。

 だから、相手を動かすために必要なのは、「1分で話せるように話を組み立て、伝える」ことだ。1分でまとまらない話は、結局何時間かけて話しても伝わらない。逆にいえば、どんな話でも「1分」で伝えることはできるのだ。

 プレゼンのポイントは、左脳と右脳の両方に訴えかけること。情熱だけでは人は動かないが、ロジックだけでも人は動かない。人を動かすには「左脳」と「右脳」の両方に働きかけなければならないのだ。

 プレゼンの目的を言語化してみると、ほとんどの場合、「(どこで)誰に、何を、どうしてもらいたい」という構造になっている。カギは「誰に」である。この「相手が誰か」をイメージしながらプレゼンを作っていくことが重要なのだ。

 具体的には「どういう立場にいるのか」「どんなことをこのプレゼンに求めているのか」「専門的な要素についてどのくらい理解できるか」「何をどんな風に言うとネガティブな反応をするのか」といったことである。聞き手のイメージができれば、話す内容、言葉遣い、話し方など、「聞き手のイメージ」に基づいて準備することができる。

 次に考えるべきは「ゴール」だ。このプレゼンを通して「聞き手をどういう状態に持っていくか」「どこをプレゼンのゴールとするのか」を言語化するのだ。具体的にいえば、「聞き手が何らかの意見を表明してくれればいいのか」「賛成してくれたらいいのか」「動いてもらう必要があるのか」など、聞き手が「どこまでやればいいのか」を決めるのだ。

 すべてのプレゼンは、ゴールを達成するためにある。聞き手のことを考え、聞き手をどういう状態にもっていきたいかを見定めてから、それを実行するために何をすればいいか、何を伝えればいいのかを逆算で考えていくのだ。「理解してもらう」のはゴールではない。「動かしてなんぼ、相手が動くためにできることすべてをやりきる」、

続きを読むには会員登録が必要です。

© 2018 ZENBOOKS,Inc. All Rights Reserved.
要約記事は出版社または著作者から適法に許諾を取得し、作成・掲載しています。本記事の知的所有権は株式会社ゼンブックスに帰属し、本記事を無断で複製、配布、譲渡することは固く禁じます

特集