- 本書の概要
- 著者プロフィール
本書ではそんな老後のリスクを、年金、働き方、住まい、健康・医療、介護、相続、家族の“想定外”、さらに資産運用というカテゴリーに分け、その正しい知識と対策を伝授。本書が今後10年前後で定年を迎える「52歳」を読者層に設定しているのは、10年あれば大概のリスクに備えることができるからだ。当然それより若い人はより早く準備ができる。
著者は義務教育では教わることができないお金の教養、お金との付き合い方を学ぶファイナンシャルアカデミーを運営する金融経済教育の専門家。会社員/自営業、マイホーム派/賃貸派、独身/既婚などライフスタイルを問わず、老後の生活に漠然とした不安がある方はぜひご一読いただきたい。具体的で着実な一歩を踏み出すことができるはずだ。
ファイナンシャルアカデミーグループ代表/一般社団法人金融学習協会理事長。日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立し代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用まで、独自の体系的なカリキュラムを構築、東京・大阪・ニューヨークでスクールを運営。義務教育では教わることのなかったお金との正しい付き合い方を伝えることで、より多くの人に真に豊かで、ゆとりある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着を目指している。
『お金原論』(東洋経済新報社)、『お金の教養』(大和書房)、『「仕組み」仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計150万部を超え、韓国、台湾、中国でも翻訳され発売されている。
第2章 年金
第3章 働き方と生きがい
第4章 住まい
第5章 健康・医療
第6章 介護
第7章 相続
第8章 家族の“想定外”
第9章 資産運用
要約ダイジェスト
“長生きリスク”に効く処方箋
もし今、あなたの年齢が52歳だとすると、あと10年前後で定年を迎え、仕事をリタイアすることになる。だが、従来の前提は大きく揺らぎ、「長い老後」を楽しみではなくリスクとしてとらえる人が増えている。老後のリスクとして、具体的には次のようなものがある。
1.年金のリスク
高齢人口の増加に伴って、今後は年金受給開始年齢の引き上げ、支給額の減額といった施策が続き、老後の生活を年金だけでまかなうことは今以上に難しくなっていく。
2.働き方のリスク
寿命が延びれば定年後に生きる年数が増える。年金だけでは足りない生活費を補うため、また、人生を長く充実させるための手段として、「働き方」のプランを考える必要がある。
3.住まいのリスク
地価の下落や空き家問題など、住まいを所有することが必ずしもプラスの資産とはならない時代に突入している。また、賃貸派にとっては生涯かかり続ける家賃が、長生きすると想定以上の大きなコストになる。
4.健康・医療のリスク
長生きは健康であってこそ価値が感じられる。健康寿命を延ばすためのコストが必須となる上に、医療費自己負担も増大することが確実で、体にかかるお金への備えが求められる。
5.介護のリスク
50代以降の多くの人に降りかかってくる親の介護。介護のスタイルによっては働き方を大きく変更せざるを得ず、「介護離職」を選択した結果、大幅な収入減となって自分の老後を圧迫する場合も。親に十分な備えがない場合、経済的支援の必要が生じることもある。
6.相続のリスク
親が亡くなった時の相続に関しては、資産の額に関わりなく、