『奇跡の職場―新幹線清掃チームの働く誇り』
(矢部 輝夫/著)

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  • 著者プロフィール
  • 目次(主要)
 新幹線の清掃サービスにおける高い品質と「おもてなし精神」で有名になったテッセイ(JR東日本テクノハート※TESSEI)の意識改革マネジメントの旗振り役 矢部輝夫氏が、現場改善のさまざまな仕掛けや舞台裏を明らかにした一冊。テッセイといえば、今やオリエンタルランドからハーバード大学、米国CNNまでが「現場」を見学に訪れるほど「現場力」の高い企業として名高い。

 その新幹線清掃の最大の特徴は「速さ」にあり、米国CNNの番組内で”7 minutes miracle”といわれたように、たったの「7分間」で清掃を完了してしまう。著者も新幹線清掃は3K(きつい、汚い、危険)業務であると指摘しているように、簡単ではない業務だが、それでも現場で働いているスタッフは皆やる気にあふれ、創意工夫が毎日のように行われている。

 テッセイの現場マネジメントの要諦は、「従業員満足」の追求と、現場重視で「全員経営」を目指しているところにあるという。よく企業理念などのかたちで従業員満足や全員経営という話を聞くことは多いが、TESSEIは普通の職場と何が違うのか、ぜひご一読頂きたい。

著者:矢部 輝夫(ヤベ テルオ)
 株式会社JR東日本テクノハートTESSEI おもてなし創造部長。1966年、日本国有鉄道入社。以後電車や乗客の安全対策の専門家として40年以上勤務し、安全対策部課長代理、運輸車両部輸送課長、立川駅長、運輸部長、運輸車両部指令部長などを歴任。
 2005年、鉄道整備株式会社(2012年に株式会社JR東日本テクノハートTESSEIに社名変更)取締役経営企画部長に就任。従業員の定着率も低く、事故やクレームも多かった新幹線清掃の会社に「トータルサービス」の考えを定着させ、日本国内のみならず海外からも取材が殺到するおもてなし集団へと変革した。2011年、専務取締役に就任。2013年に専務取締役を退任、おもてなし創造部長(嘱託)となり、現在に至る。
第1章 なぜ「3K」の仕事が奇跡の職場になったのか?
第2章 成功の鍵は現場に隠れていた!
第3章 現場を会社が強くバックアップする!
第4章 すべてはリーダーで決まる
第5章 会社は二流でも、実行だけは一流を
第6章 誇り、生きがいが働く人を輝かせる

要約ダイジェスト

成功の種は現場に隠れていた

現場の課題と改善策は、現場が一番知っている

 今でこそ注目を集め、多くのお客様に喜んでいただいているTESSEI(以下テッセイ)も、その歩みは順調ではなかった。8年前に異動してきた当時、テッセイは、仕事内容の地味さ、大変さに加えて、あまり評判のよくない会社だった。

 事故やクレームが多く、スタッフも進んで仕事をしたいと思っているようには感じられず、正直な気分は「あんなところへ行くのか…」というものであった。しかし、テッセイに入社してすぐに、外からのイメージと違い、現場スタッフの能力は高くまじめで、仕事にも真剣に取り組んでいたことに気がついた。

 同時に、その取り組みが現場の活気やスタッフたちの評価につながっておらず実に惜しいと感じた。そして、

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