『最高の雑談力―結果を出している人の脳の使い方』
(茂木健一郎/著)

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 「雑談」というと、意味のない世間話やムダ話という印象も根強い。しかし雑談とは本来クリエイティブな行為であり、新しい発見やアイデアを生み出し、仕事にもプライベートにも大いに役立つものだ。さらに著者であり脳科学者の茂木健一郎氏によれば、雑談には脳機能を活性化させる効果もあるという。

 脳科学的に見ると、人は高度で複雑なことを、雑談のとき自然にしており、この能力は、AI(人工知能)には未だ真似ができない。例えば、一方的に話をする人、ダラダラと話し続ける人、雑談力が高い人とは言えない。仕事ができる人は例外なく雑談もうまいが、これは雑談と仕事の脳の使い方に共通点があるからだという。

 本書では、AI時代に求められる雑談力、すなわちユニークで斬新な視点と、相手を喜ばせる利他性を高める方法を、脳科学の見地から具体的に解き明かす。雑談の心構えから具体的なテクニックまで説かれ、一読すれば、雑談力のみならず、アイデア発想やコミュニケーション力向上のためにも多くの気づきがあるはずだ。ぜひご一読いただきたい。

著者:茂木 健一郎(Mogi Kenichiro)
 1962年東京生まれ。脳科学者。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。2005年『脳と仮想』(新潮社)で第4回小林秀雄賞受賞。2009年『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞受賞。著書に『脳を活かす勉強法』(PHP研究所)『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』(学研プラス)『最高の結果を引き出す質問力』(河出書房新社)『「ほら、あれだよ、あれ」がなくなる本』(羽生善治氏との共著/徳間書店)などがある。
はじめに
序 章 AI時代に身につけるべきもの
第1章 仕事ができる人は雑談がうまい
第2章 あなたが知らない雑談のメリット
第3章 脳科学から雑談を分析する
第4章 こんな雑談はやめよう
第5章 雑談力を身につける
第6章 ビジネスに活かす雑談力
おわりに

要約ダイジェスト

AIが雑談するのは難しい

 雑談は「雑」という漢字で構成されていることもあって、「意味がない」「大したことはない」ように思われがちだが、なかなかどうして奥が深い。雑談を通じて、脳機能が活性化したり、人間関係が改善したりするのだ。「雑談は無限の可能性を秘めている」、これは脳科学的に言っても間違いがない。

 AIはチェスや囲碁、将棋のチャンピオンに勝つことができても、雑談ができない。私たちはふだん何げなく雑談をしているが、それはとても高度な脳の機能を使っているのだ。将棋やチェス、囲碁で次にどんな手を打つかは、何千、何万通りとあり、「次にこういう手を打って、相手はこう出てくる。そのときにはこういう手を打つ」という計算のスピードでは、人間は AIに勝つことはできない。

 ところが、雑談となると、自分が話したあと、相手がどんなことを言うのかという組み合わせは無限に近くなり、将棋や囲碁、チェスの組み合わせよりもはるかに多くなる。少なくとも AIはまだ上手に雑談することができないが、人間はそれを何も考えずにさりげなくできてしまう。人間にはあって AIにはないもの、それがまさしく「雑談力」なのだ。

仕事力と雑談のうまさには比例関係がある

 私は講演をするために日本各地を訪れたり、学会に参加するために海外に足を運んだりして、日々、何十人という人に会うが、あるとき「仕事ができる人ほど雑談がうまい」ことに気づいた。仕事ができる人は雑談を大切にしており、雑談でも手を抜いたり、適当に話をしたりすることもない。

 ではなぜ雑談を大切にするのか。それは、

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