- 本書の概要
- 著者プロフィール
だが、会社では管理職として、また家庭では夫・父として忙しく、定年後のことを考える余裕などないという方も多い。本書は、そんな 40代の読者がこれからの50年、60年を後悔しないために 40代をどう過ごすかを考えるための一冊だ。仕事、家庭、介護、生きがい、お金などのテーマで、今やるべきこと考えるべきことが説かれている。
著者はメリルリンチ日本証券副会長、東証一部上場企業社長、衆議院議員などを経て、現在はアジア開発キャピタル社長を務める人物。経営、政治経済の専門家として了徳寺大学客員教授やテレビコメンテーターとしても活躍。様々な経験を積んだ著者の成功はもとより失敗も率直に書かれており、現役世代の方にこそぜひご一読いただきたい。
1981年、一橋大学法学部卒業。1994年、山一証券(東京・ロンドン)、Morgan Stanleyなどを経てMerrill Lynch Japanに入社。金融法人本部長、投資銀行本部長、取締役副会長兼投資銀行会長を務める。2006年、会社再建のため創業株主に乞われ、東証一部上場の(株)NIS社長に就任。財務再構築と資本増強を実現し退社。2009年、衆議院議員。財務大臣政務官、政府税制調査会事務局長などを歴任。2013年、(株)エス・エー・コンサルティングを設立。2016年、アジア開発キャピタル(株)代表取締役社長に就任。現在は了徳寺大学客員教授の他、企業経営、政治・経済の専門家として、テレビのコメンテーターとして活躍中。
第2章 自分でなくてはならないことは家庭にある
第3章 仕事を見つめ直す
第4章 プライベートの考え方を変えてみる
第5章 先を見据えてお金をつくる
第6章 これから50年生きていくために
要約ダイジェスト
40代の過ごし方をみんな後悔している
人生の中で 40代は最も重要な時代と言える。それは、40代は人生の転換期だからだ。社会では、自分の出世や限界が少しずつ見えてくる。また、家庭では子供に少し手がかからなくなって自分の時間が持てると思った途端、親にボケが出てきたりするのも40代だ。
先輩方や友人との会話や、いろんな著作物を読んでみると、その多くが40代の過ごし方を後悔している。はっきりしているのは、これまで以上に自分の人生を大きく左右する決断を迫られるのが40代だということだ。将来のために考えおかなくてはならないことが山ほどある。
ところが多くの人は、そのうち何とかなると思っているか、会社や家庭などの日々の生活や環境に振り回されて、これからの人生を考える余裕をなくしてしまうのだ。だが、そうやって40代を過ごしてきた人のほとんどが、後になって40代の自分の人生を後悔している。
今からでも遅くはない。40代の今、何をすべきかを考えてみよう。大事なことは、自分は他の誰でもない自分だということ。あなたを必要としているのは誰か、30年後 40年後、後悔しないための準備は何かをじっくり考えるべきだ。これからの人生は、あなたが思っている以上に長いし、思っている以上に面白く生きることが可能な人生だ。
「幸福」の絶頂はいつか
私の父は、地方議員をやっており、家にいない時間が多い分、正月や夏休みなどには、いろんな所へ出かけた。残念ながら姉は、私が21歳のとき、病気で他界してしまったが、今になって両親や姉と一緒に出かけたときの写真を眺めると、このときが自分の両親にとって「幸福の絶頂期」だったのではないかと思う。
あなたも自分の両親の幸せの絶頂期がいつだったのかを考えてみてほしい。そのとき、