『仕事のスピードと質が同時に上がる 33の習慣』
(鳥原隆志/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 近年、生産性向上、すなわち労働時間を減らしながら仕事の成果を高めようという機運が高まっているが、「労働時間を減らしたら成果が維持できないのではないか」という本音を抱えている経営者や管理職の方も少なくないはずだ。だが本書の著者は、仕事の「質」と「スピード」の両立は可能だと断言する。

 著者はインバスケット思考法の第一人者として、主に管理職を中心としたビジネスパーソンにインバスケット研修(限られた時間の中で案件を処理していくビジネスゲームを用いた研修)を指導する人物。本書では、仕事の質とスピードの両立を実現する 33の習慣を、仕事の準備、仕事の進め方、コミュニケーション、時間管理の4つの軸で紹介する。

 本書の内容は、研修で得た1万人以上のデータの分析から明らかになった「仕事が速くて、デキる人の思考」であり、「『しないこと』を決める」「『基準・ルールづくり』に力を入れる」など、本質的ながらすぐに取り入れられるものばかりだ。残業を減らしたい方はもちろん、管理職・経営層の方も、ぜひ本書で「仕事の質を上げようとすれば時間がかかる」という思い込みを捨て去っていただきたい。

著者:鳥原 隆志(Torihara Takashi)
 株式会社インバスケット研究所代表取締役。日本で唯一のインバスケット・コンサルタント。前職の大手流通業で管理職昇進試験時にインバスケットに出会い、日本で唯一のインバスケット教材開発会社として、株式会社インバスケット研究所を設立し代表取締役に就任。東京と大阪の二本社体制で業績を拡大する傍ら、日本のインバスケット・コンサルタントの第一人者として国内外で講演など精力的に活動中。
 2012年にはビジネス書大賞受賞。これまでに執筆した著書は30冊以上累計50万部を超え、作成したインバスケット教材は 100種類以上。講演の受講者は、延べ12,000名以上を数える。おもな著書としては『究極の判断力を身につけるインバスケット思考』(WAVE出版)『たった5秒思考を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく』(KADOKAWA)などがある。
序章 1万人の行動データ分析から解明! 「仕事が速くてデキる人」のメカニズム
1章 仕事を始める前の習慣
2章 仕事の進め方の習慣
3章 コミュニケーションの習慣
4章 時間管理の習慣

要約ダイジェスト

スピードと質を同時に上げる「頭の使い方」が身につく習慣

 仕事の「質」と「スピード」を同時に上げることはできないと考えている人は多いが、結論から言えばこれはできる。私はこれまでにおもに管理職を対象に、1万人以上のビジネスパーソンにインバスケット・ゲームを行なってきた。

 そして、延べ1万人のビジネスパーソンの行動データを分析した結果、全体の6%の人に共通する「仕事が速くてデキる人」の思考のメカニズムが明らかになった。それは、正しい優先順位づけをしながら自分の仕事を行うということだ。

「仕事は優先順位をつけて行なうもの」という話を初めて聞いたという人はほとんどいないだろうが、行動データを分析すると、実際にはできていない人が多いのだ。理由は明らかで、多くの人が、正しい優先順位設定の考え方を知らないからだ。

 かくいう私も社会人になりたての頃は理解していなかったが、優先順位づくりとは、「どの仕事からやるべきか?」と考えることではなく、「どの仕事をやるべきで、どの仕事をやるべきでないか?」を考えることだ。仕事に正しく優先順位をつけられる6%の人に共通しているのは、「取捨選択」の意識なのだ。

 例えば、私の机の引き出しは1つしかない。あえて書類や持ち物を入れる引き出しを1つにしているのだ。引き出しが少ないと、探し物がすぐに見つかるし、引き出しの整理も半年に1回で済み、時間がかからない。

 私たちは、置き場所があると、「そこに置ける」と勘違いする。そして「物を置ける」と思うと、「捨てる」ことをしなくなる。だからこそ、最初から引き出しを少なくして、逐一「必要なもの」と「不要なもの」を分ける習慣をつくることが大切なのだ。

 優先順位は、

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