『人生最後の英語鬼速やり直し』
(三木雄信/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 英語力を上げたいと考えるビジネスパーソンは多いが、一念発起してTOEICの参考書を買ったり英会話教室に通ったりするものの、なかなか上達せず、いつの間にか勉強しなくなるというサイクルを繰り返しているケースも少なくない。どうすればそんな負のサイクルから脱出できるのか。そのヒントとなるのがソフトバンク社長 孫正義氏の英語だ。

 ソフトバンクで社長秘書を務めた著者によれば、孫社長は、非常に簡単な構文と単語だけを使い、ネイティブとは程遠い発音ながら、堂々とネイティブ相手に交渉をまとめていた。そこで自身も英語習得の必要性に迫られた著者が編み出した英語独習法が、目的をビジネスでの交渉に絞り、「リスニング」と「スピーキング」を集中的に学ぶ方法だ。その結果、著者は入社後1年で通訳なしで交渉できるレベルの英語をマスター、現在はそのメソッドを英会話スクール「トライズ」を立ち上げ提供している。

 本書ではその「ソフトバンク流」とも言える独自のリスニング、スピーキング学習法から、目標設定やタイムマネジメント、モチベーションアップ手法までを解説。リスニングには「映画1本」を丸ごとマスターする、スピーキングでは「イディオムは捨てる」などの大胆な手法が並ぶが、それらはすべて「ビジネスシーンで伝えたいことを伝える」という成果を目的にしたものだ。今度こそビジネス英語をマスターしたい、短期間でできる限り身につけたいという方は必読の一冊。

著者:三木 雄信(Miki Takenobu)
 1972年、福岡県生まれ。東京大学経済学部卒業。三菱地所㈱を経てソフトバンク㈱に入社。ソフトバンク社長室長に就任。孫正義氏のもとで、マイクロソフトとのジョイントベンチャーや、ナスダック・ジャパン、日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)買収、およびソフトバンクの通信事業参入のベースとなった、ブロードバンド事業のプロジェクトマネージャーとして活躍。また、一連の事業を通して「高速PDCA」の土台を構築する。
 2006年に独立後、ラーニング・テクノロジー企業「トライオン株式会社」を設立。1年で使える英語をマスターするOne Year Englishプログラム〈TORAIZ〉を運営し、高い注目を集めている。自社経営のかたわら、東証一部やマザーズ公開企業のほか、未公開企業の社外取締役・監査役などを多数兼任。プロジェクト・マネジメントや資料作成や、英語活用など、ビジネス・コミュニケーション力向上を通して、企業の成長を支援している。
 多数のプロジェクトを同時に手がけながらも、ソフトバンク時代に培った「高速PDCA」を駆使し、現在は社員とともに、ほぼ毎日「残業ゼロ」。高い生産性と圧倒的なスピードで仕事をこなし、ビジネスとプライベートの両方を充実させることに成功している。
 著書に『なぜあの人は中学英語で世界のトップを説得できるのか——孫正義のYesと言わせる技術』(祥伝社)、『海外経験ゼロでも仕事が忙しくても「英語は1年」でマスターできる』(PHP研究所)、『世界のトップを10秒で納得させる資料の法則』(東洋経済新報社)など多数。
はじめに 二度と「時間」と「お金」を無駄にしない、人生最後の英語やり直し
序 章 大の英語ぎらいの私が、孫社長と海外で仕事!?
第1章 目標設定 「ゴール」を定めて山に登れ!
第2章 リスニング 英語を聞き取る力は「超目的思考」で鍛えよ
第3章 スピーキング 会話は「1メッセージ」が基本
第4章 タイムマネジメント 最短・最速で目標達成する時間術
第5章 モチベーションアップ 超高速PDCAでモチベーションを上げよ

要約ダイジェスト

日本人のロールモデルは「孫社長の世界一簡単な英語」

「英語は下手でもいい」——こんなふうに私が堂々と言えてしまうのは、世界を舞台に圧倒的な成果を出し続けている孫社長の英語が、決して流暢とはいえないものだったからだ。孫社長が海外の大物を相手に堂々と英語でビジネスの交渉をしている姿を何度も目のあたりにしたが、その英語は非常に簡単なものだ。中学英語の範囲の単純な構文を用い、単語も9割が中学校で学ぶ範囲に限られ、そこに、業界の専門用語がつけ加えられるという具合である。

 発音も非常に日本人的な、いわゆる「カタカナ英語」であり、話すスピードもゆっくりで、非ネイティブの英語であることがはっきりわかるものだった。実際、ネイティブに聞いてみると、孫社長の発音では聞き取れない単語があると言う。しかし、それでも前後の文脈から考えれば類推可能であり、スピーチ全体が破綻するほどの支障はない。

 つまりビジネス英語は、発音も語彙力も必要なく「ただ、相手に自分の伝えたいことがきちんと伝われば十分」なものである。効率的に学習して最低限の英語を身につけ、それを存分に駆使することこそが、私たち非ネイティブの日本人の目指すべきゴールなのだ。

「ゴール」を定めて山に登れ!

 限られた期間の中で英語をマスターするためにまず強調したいのが、「目標を明確にすること」の大切さだ。漠然と「英語を勉強したいな」と思っているだけでは、なかなか具体的な行動に移せない。

 しかし、「英語でプレゼンをする」という目標が明確になれば、人間の脳はプレゼン成功に向けて活性化するし、「やるべきこと」と「やらなくてもいいこと」がはっきりして行動をスピードアップできる。その目標に基づいて1年→半年→3カ月→1カ月→1週間と細分化しながら、短期でやるべきことを設定していくのだ。

 私の場合は、「交渉で負けない英語力を1年で絶対に身につける」という目標を設定し、必要な学習に集中した。具体的には、リーディングやライティング、発音の矯正、単語の暗記などは最初から切り捨て、リスニングとスピーキングに特化して学習した。それぞれのテキストを1冊に絞り、

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