『シリコンバレー式 最強の育て方―人材マネジメントの新しい常識 1on1ミーティング』(世古詞一/著)

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 企業の課題はさまざまだが、社員の退職など「人」の問題は特に重大だ。そしてその原因の多くは、上司と部下のコミュニケーションの取り方にある。日本企業では、1対1の面談は評価面談くらいしかないが、シリコンバレーでは週1回の1on1(ワンオンワン)ミーティング(以下1on1)が当たり前に行われ、それが人材の流出を食い止めているという。

 ビジネス環境や労働環境が激変しつつある日本企業にも、このやり方は有効であり、本書では、1on1の効果や具体的な導入手法、コツなどを一つひとつ解説する。1on1を取り入れていない企業によくあるのが「忙しい」「面倒くさい」といった理由だが、1on1には信頼関係の構築や働きがいの向上など、重要な組織的効果が多くある。1on1を実際に取り入れた企業の体験談からも、その効果の大きさがわかるはずだ。

 著者は IT企業 VOYAGE GROUPの経営幹部を長く務め、「働きがいのある会社」中規模部門で3年連続第1位となった同社の1on1制度の設計から運用まで携わった人物。現在は1on1マネジメントのプロフェッショナルとして組織人事コンサルタントやビジネスコーチとして活躍。社内のコミュニケーション活性化や組織能力の向上、優秀な人材を確保したい経営者、マネジャー層の方々はぜひご一読いただきたい。

著者:世古 詞一(Seko Norikazu)
 1973年生まれ。千葉県出身。組織人事コンサルタント。月1回30分の1on1ミーティングで組織変革を行う1on1マネジメントのプロフェッショナル。早稲田大学政治経済学部卒。株式会社サーバントコーチ代表取締役。株式会社VOYAGE GROUPフェロー。Great Place to WorkRInstitute Japan による「働きがいのある会社」2015、2016、2017中規模部門第一位の株式会社VOYAGE GROUPの創業期より参画。営業本部長、人事本部長、子会社役員を務め2008年独立。
 コーチング、エニアグラム、NLP、MBTI、EQ、ポジティブ心理学、マインドフルネス、催眠療法など、10以上の心理メソッドのマスタリー。個人の意識変革から、組織全体の改革までのサポートを行う。クライアントは、一部上場企業から五輪・プロ野球選手など一流アスリートまでと幅広く、コーチ・コンサルタントとして様々な人の人生とキャリアの充実、目標実現をサポート。
第1章 なぜ、今1on1ミーティングで人も会社も変わるのか
第2章 1on1ミーティングで何を話すのか―部下と信頼を構築するために
第3章 1on1ミーティングで何を話すのか―部下の成長を支援するために
第4章 1on1ミーティングを始めてみよう

要約ダイジェスト

個人に焦点を当てた「対話」が継続的な結果をもたらす

 組織の課題は、人が育たない、優秀な人が辞めてしまう、チームに活気がない、など多岐にわたる。しかし、これらの問題を突き詰めていくと、実は根本的な原因はたった1つだ。それは「個人に焦点を当てた対話の不足」である。

 コミュニケーションは密に取り、業務に焦点を当てたいわゆる「仕事の話」はしている上司が多い。しかし、実はこれはコミュニケーションというより、「結果を出すための情報交換」をしているだけだ。一方、個人に焦点を当てた対話の目的は、「部下との信頼関係づくり」や「部下不安の解消」や「部下の心身状態の確認」など、部下自身に関することである。

 1on1ミーティング(以下1on1)の場では、まさにこの対話が行われる。1on1とは、上司と部下による1対1の定期的な対話の時間で、シリコンバレーでは、古くから1on1が行われてきた。その背景には、人種や宗教、価値観が異なる国だからこそ、対話の重要性を重んじてきたことがある。

 日本においては、ヤフー株式会社が1on1に力を入れており、

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