- 本書の概要
- 著者プロフィール
本書は、そんな池上氏の情報整理術と考える力の養い方を伝授する一冊だ。新聞・雑誌・ネット・テレビなどそれぞれの媒体特性に沿った効率的にインプット手法、その本質の読み解き方、そして伝え方や聞き方を具体的に解説。さらに氏は情報収集に最も役立つものとして「本」を挙げる。そこで、自身の読書法に加えて、ビジネスリーダーたちがどのような課題感でどんな本を読んできたかを聞いたインタビューも収録されている。
近年、日本人全体の読書離れや新聞離れ、インターネット依存が加速しているなか、本や新聞から迅速に情報収集できることは、それだけで周りと差別化できる要因ともなる。多忙などの理由でインプット不足を自覚するビジネスパーソンはもちろん、仕事の生産性の根本を成す、知的生産性を向上させたい方はぜひご一読いただきたい。
ジャーナリスト。名城大学教授。1950年、長野県松本市生まれ。慶應義塾大学卒業後、1973年にNHK入局。報道記者や番組キャスターを歴任し、1994年から11年にわたり「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年よりフリーに。“今さら聞けない”ニュースの本質を解説し、テレビなどでも活躍中。2013年、伊丹十三賞受賞。
第2章 「図解」で理解を深める
第3章 新聞の読み方
第4章 雑誌・ネット・テレビの見方
第5章 人から話を聞くためには
第6章 本の読み方・選び方
第7章 リーダーたちは何を読んできたのか
要約ダイジェスト
考える力を効率的に身につける方法
考える力を養うには、インプットを増やすことから始めるしかない。そもそも「考える」とは、自分の中にある情報(インプット)をもとに、自分なりの結論(アウトプット)を導き出す作業である。ただ、やみくもにインプットを増やしても、「考える力がつく」とはいえない。
実は私は、NHKの「週刊こどもニュース」を担当して、初めてインプットがスムーズになった。「週刊こどもニュース」では小学校高学年の子どもたちにニュースをわかってもらわなければならず、「適当なたとえ話はないだろうか」など様々なことを調べ、とことん考えた。そこで、「知ったつもりになっていたけど知らなかったこと」を調べる作業をすると考える力がつき、インプットが非常に効率的になっていくことがわかったのだ。
小学生がわかるように説明できるか?と考えてみると、自分が“知ったつもり”になっているだけのことが山ほどあるはずだ。例えば、