『超ホワイト仕事術 ―部下を定時に帰してやる気と成果を一気に引き上げる』
(高野孝之/著)

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 近年、長時間労働やサービス残業、ハラスメントの存在や、離職率が高いといった特徴を持ついわゆる「ブラック企業」の問題が世間の耳目を集めている。また、現在働き方改革が叫ばれているように、日本企業の生産性は先進国のなかでも特に低い。こうした状況を改善するために、従業員各人の意識や働き方改革が必要なのは言うまでもない。

 ただし、キーとなるのは経営者を含むマネジャー層だ。なぜなら、企業風土や組織づくり、人材育成に責任を持っているのは彼らだからである。そこで本書では、「生産性向上」と「モチベーション向上」を両立し、「ホワイト」な職場をつくるマネジャーのための仕事のやり方と考え方を解説。マネジャー自身の働き方からチーム効率化、コミュニケーション手法まで50以上の項目で、実践的な仕事術を明らかにしている。

 著者は日本IBMで営業マネジャーや事業部長、合弁企業の社長、IBMアジア太平洋地域の事業責任者などを歴任したマネジメントのプロフェッショナル。実は日本IBMは、2000年代はじめまで、「終身雇用」と「年功序列」を採用していた“日本的外資企業”として知られ、本書の内容も国内とグローバル両方の経験から導かれた、普遍性、再現性の高いものだ。これからの時代に必要とされるマネジャーを目指す方はぜひご一読いいただきたい。

著者:高野 孝之(Takano Takayuki)
 スマートライン株式会社代表取締役社長兼CEO。慶應義塾大学法学部卒業後日本IBM入社。副社長補佐、サービス産業営業部長を経てIBM本社(ニューヨーク)コーポレートストラテジー勤務後、5社(三菱商事・日立製作所・東芝・三菱電機・日本IBM)のジョイントベンチャー、株式会社ピープル・ワールド(資本金4億円)を設立、代表取締役社長に就任。1997年に日本IBMに帰任し、サービス事業、製品事業、マーケティング、新規事業等の事業部長を歴任後、2001年に理事就任。その後、営業支援・地域社会・社会貢献、IBM東京基礎研究所・エマージング事業、IBMアジア太平洋地域の事業責任者を歴任。2011年にスマートライン株式会社を設立、現在に至る。
 株式会社エクストーンなど複数企業の社外取締役を歴任し、2016年より広島県産業振興アドバイザーを務める。上場企業からベンチャー企業まで多くの企業のマネジメントコンサルティングを行うと同時に、ベンチャー企業への投資事業を行っている。著書に『プロフェッショナルが実践している営業の哲学』(クロスメディア・パブリッシング)、『外資系トップ営業が大切にしている6つの習慣と41の言葉』(かんき出版)など。アカデミーヒルズ スクール、ビジネス・ブレイクスルーほか講演も多数。
序 章 働き方を「ホワイト」にするための前提
第1章 マネジャー自身の働き方を徹底的に変える
第2章 チームをホワイト化する仕組みとマネジメント
第3章 チームの生産性を極限まで引き上げる効率化法
第4章 チームの意識を根底から変えるコミュニケーション

要約ダイジェスト

「ブラック」な会社はない。「ブラック」なマネジャーがいるだけ

 いま日本では盛んに「ブラックな会社」「ブラックな職場」が取り上げられている。「ブラック」の捉え方は立場によってさまざまだが、重要なのは「実際に働いている人にとってどうか」という視点である。

 私の「ブラック」の定義は、「社員が常に働きにくいと感じている状態」だ。逆に「社員が常に働きやすいと感じている状態」にあれば「ホワイト」である。社員の「生産性」と「モチベーション」を上げることができていて、その結果、業績を上げているという「まっとうな」働き方ができていれば、社員は「ブラック」だとは感じないのだ。

 そして、それらをうまくコントロールし、業績を上げるという役割は、マネジャーが担っている。つまり、その会社が「ブラック」だと判断されるかどうかは、経営トップを含めてマネジャーの力量次第で決まるのだ。

「ヒト・モノ・カネ」が会社の資産だが、すべてのマネジャーが握っているのが「ヒト」だ。「ヒト」こそがいちばん大切な資産であり、マネジャーが「ヒト」をどう扱うかが、「ブラック」を解消して「ホワイト」にするための鍵だといえる。

働き方を「ホワイト」にするための前提

「ホワイト」な働き方・組織の仕組みをつくる上で、何よりも先に行わなければならないことは、「人に仕事をつける」から「仕事に人をつける」への意識改革と、そのための具体的な仕組みづくりだ。

 多くの日本企業は、年功序列と終身雇用をベースとして、社員を勤続年数に応じて昇格させ、

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