『マネーという名の犬 12歳からの「お金」入門』
(ボード・シェーファー/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 日本ではマネーリテラシー(お金に関する知識や能力)に関する教育を受ける機会があまりない。それどころか、お金のことを表立って語るのはあまり好ましくないとされてきた。しかし、人生100年と言われ、政治経済情勢も激しく変化するこれからの時代には、社会人はもちろん、子どもにとってもマネーリテラシーは必須と言えるだろう。

 本書は、そんなマネーリテラシーを身に付けるために最適な一冊だ。少女と不思議な犬が織りなす物語形式で、お金と仕事、成功、貯蓄、借金、投資など、「お金と人生」にまつわる様々な知識と不変の原則をわかりやすく解説。子どもから大人まで楽しめるお金の入門書として、2000年のドイツでの刊行以来、全世界で400万部を突破するロングセラーとなっている。

 著者はドイツ生まれの経営・資産形成コンサルタント。20歳で会社を設立するも26歳で大きな借金を抱え倒産。その後30歳で借金を完済して経営コンサルタントとして成功を収めた人物。監修はかつて「村上ファンド」を率い、現在も投資家として活躍するお金のプロ、村上世彰氏。なお本ダイジェストでは前半部分のエピソードを紹介している。

著者:ボード・シェーファー(Bodo Schafer)
 1960年ドイツ・ケルン生まれ。経営・資産形成コンサルタント。16歳でアメリカに渡り、20歳で最初の会社を設立するが、26歳のとき大きな借金を抱え倒産。その後30歳で借金を完済。経営コンサルタントとして成功を収める。お金と資産形成にかんする本の著者としても著名で、著作は35か国語に翻訳されている。とりわけ本書(旧訳は『イヌが教えるお金持ちになるための知恵』として草思社より刊行)は全世界400万部を超す記録的ベストセラーとなり、「世界一のお金の名著」として子どもから大人まで愛されている。

翻訳:田中順子(Tanaka Junko)
 山口県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部史学科卒。出版社勤務を経て、現在はドイツ語翻訳に携わる。訳書にシュヴェッペ『カメが教えてくれた、大切な7つのこと』(サンマーク出版)など。

監修・解説:村上世彰(Murakami Yoshiaki)
 1959年大阪府生まれ。1983年から通産省などにおいて16年強、国家公務員として務める。1999年から2006年までファンドを運営。現在、シンガポール在住の投資家。著書に『生涯投資家』(文藝春秋)など。

監修者まえがき
1章 白いラブラドール犬、マネー
2章 自分の目標を決める
3章 誰かが喜んでお金を払ってくれるのはどんなとき?
4章 好きなことを仕事にしよう
5章 決めたことは72時間以内にやる
6章 借金があるときはどうすればいい?
7章 なんのために貯金するの?
8章 努力していれば助けてくれる人がかならず現れる
9章 自分のためにお金に働いてもらおう
10章 お金を「汚い」と思っているうちはお金は貯まらない
11章 「幸運」とは、準備と努力の結果のこと
12章 お金は人間を映しだす「鏡」
13章 お金があれば、困っている人を助けられる
14章 株ってなに?投資ってなに?
15章 自分に自信を持つには?
16章 投資信託ってなに?
17章 市場が暴落したらどうするの?
18章 冒険の終わり
大人の読者のみなさんへ 作者あとがき

要約ダイジェスト

白いラブラドール犬、マネー

 普通の小学生の女の子「キーラ」のもとに、キーラとだけ会話ができる犬「マネー」がやってきた。マネーはお金の秘密や法則をキーラに教えてくれるという。お金について学ぶにはまだ早いとも思ったが、マネーは両親がお金に困っているのはキーラくらいの歳のときにお金との付き合い方を学ばなかったせいだと教えてくれた。こうしてお金のレッスンが始まった。

 まず、お金持ちになったら何をしたいか、10の願いごとを書き出すことになった。3時間かけてキーラはリストをつくったが、マネーはリストを見ると、「一番大切な3つに丸印をつけてくれないかな」と言う。やっとのことで、

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