『大前研一ビジネスジャーナル No.7』(バルト三国・ベラルーシの研究~今、日本が学ぶべき“小国家戦略”)

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 大前研一氏が、グローバルなビジネス情報の解説や分析を経営者層向けに解説する『大前研一ビジネスジャーナル』シリーズの第7弾。本号では「バルト三国・ベラルーシの研究~今日本が学ぶべき“小国家戦略”」と題し、バルト海東岸のエストニア・ラトビア・リトアニアの「バルト三国」とその南に位置するベラルーシの政治・経済情勢を考察する。

 なぜ今バルト三国なのか。それは、バルト三国における政治・経済、そして人材育成へのアプローチが、中国・ロシアとの国境問題、少子高齢化による労働力不足、低経済成長、官民のIT対応の遅れといった問題を抱える日本にとって有益なヒントを与えてくれるからだ。これらの国は旧ソ連からの独立後、小国ながらも強い存在感を示すようになり、特にエストニアは「ICT立国」を標榜し、先進的な電子政府で世界的に知られている。

 そこには、少資源で人口も国土も日本よりはるかに小さく、大国ロシアの脅威を常に受け続ける小国ならではの長期的なビジョンとしたたかな戦略があった。また、それは国家戦略のみならず、日本企業や日本人一人ひとりが、激変するビジネス環境の中で価値を失わないためのヒントも与えてくれるだろう。

著者:大前 研一(オオマエ ケンイチ)
 1943年、福岡県若松市(現北九州市若松区)生まれ。早稲田大学理工学部卒業。東京工業大学大学院原子核工学科で修士号、 マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。経営コンサルティング会社マッキンゼー& カンパニー日本社長、本社ディレクター、アジア太平洋地区会長等を歴任。94年退社。96~97年スタンフォード大学客員教授。97年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院公共政策学部教授に就任。
 現在、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長。オーストラリアのボンド大学の評議員 (Trustee)兼教授。また、起業家育成の第一人者として、05年4月にビジネス・ブレークスルー大学大学院を設立、学長に就任。2010年4月にはビジネス・ブレークスルー大学が開学、学長に就任。02年9月に中国遼寧省および天津市の経済顧問に、また10年には重慶の経済顧問に就任。04年3月、韓国・梨花大学国際大学院名誉教授に就任。「新・国富論」「新・大前研一レポート」等の著作で一貫して日本の改革を訴え続ける。
1.Interview 「バルト三国」に見る、国としての在り方/人の価値のはかり方(大前研一)
2.Seminar バルト三国・ベラルーシの研究(大前研一)
3.Report 4カ国視察レポート(大前研一)
 国を挙げてのICT立国・エストニア
 ロシアと西欧の物流拠点・ラトビア
 ハイテク産業と原発回帰に注目・リトアニア
 旧ソ連圏のアウトソーシング強国・ベラルーシ

要約ダイジェスト

なぜ今、バルト三国を学ぶのか?

 1991年のソ連崩壊に伴い、独立した15の国の中で、国家の特徴を活かして活躍しているのが、エストニア、ラトビア、リトアニアのいわゆる「バルト三国」だ。この三国には優秀な人材が多く、旧ソ連時代からハイテクの研究・開発機関が置かれ、ラトビアの場合には薬の開発などの頭脳的な役割を任せられてきたという背景がある。この価値に世界が気づいたことで、近年目覚ましい発展を遂げているのだ。

 現在の日本は、アメリカや中国などの大国を主に見て国家運営しているが、

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