『動機づけのマネジメント』
(横田雅俊/著)

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 近年、企業間競争が激化し、労働力人口が減少する中、経営資源としての一人ひとりの人材の重要性は高まっている。そこで多くの企業では、社員の「モチベーション」をいかに高めていくかが課題となっている。各人のモチベーションに火をつけるためには、人を行動に駆り立てる「動機づけ」の技術が必要だが、現実には、若い世代の仕事観の変化などにより、動機づけも一筋縄ではいかない。

 例えば、今の部下世代は、一般的に「成果主義」的な金銭的報酬よりも精神的な充足を、自己成長や自己実現よりも、まわりに認めてもらう「承認欲求」が強い傾向があるという。マネジャーはこうした時代性に合わせて動機づけをする必要があるのだ。そこで本書では、ステップを追った動機づけの技術や、あきらめている人への動機づけ、部下の信頼を得る技術、チーム全体の動機づけなどを解説しながら、動機づけマネジメントの全体像を明らかにする。

 営業組織に限らず、やる気が見えない部下に悩む方や、より強い組織をつくりたいマネジャーは、ぜひご一読いただきたい。実践的なヒントが多数見つかるはずだ。著者の横田雅俊氏は外資系企業で世界トップセールス、東京本社マネジャーとして活躍後、営業に特化したコンサルティングファームを設立、数多くの企業の営業力強化に携わる。

著者:横田雅俊(ヨコタ マサトシ)
 長野県生まれ。工学部にて設計を専攻。設計士として活躍。その後、外資系ISO審査機関にて営業職を経験。「最年少」「最短」「最高」記録を更新し、世界8か国2300人の トップセールスとなる。東京本社マネジャーに就任し、3年で同機関を日本有数のISO審査登録機関(単年登録件数日本No.1)へと急成長させる原動力として活躍。その後、営業に特化したコンサルティングファーム、株式会社カーナープロダクトを設立し、代表取締役に就任。理論主義を否定し、実践重視の営業力分析・営業戦略構築・営業トレーニングに定評がある。「利益に直結させる」をモットーに、これまで数多くの企業の営業力強化に携わってきた。
 さらに、トップセールスの交流と育成に努める全国組織である、トップセールスリンクを主宰。1,800人を超える優秀な営業マンの「ノウハウ」や「営業手法」を、日本企業の営業力強化に役立てるべく尽力。講演、セミナー実績多数。主な著書に『営業は感情移入』『諦めない営業』(プレジデント社)がある。
第一章 なぜ「やらされ感」が生まれるのか
第二章 部下は動機づけで甦る
第三章 あきらめている人への動機づけ
第四章 なぜ上司の熱意は部下に伝わらないのか
第五章 戦略の浸透は動機づけにつながる
第六章 トップセールスはモチベーションで仕事をしない
第七章 動機づけされた最強チームをつくる

要約ダイジェスト

なぜ「行動管理」では結果が出ないのか

 営業の世界にはマネジメント手法の流行がある。いまの上司世代が若手のころ、営業組織は「結果管理」でマネジメントをしていた。結果とは売上のことで、上司は月末や期末の目標予算を睨みながら、「今月は○万円足りない。なんとしても契約を取ってこい」と部下にはっぱをかけていた。

 しかし、同じ目標でも、達成できる部下とそうでない部下がいる。両者の違いは、結果を出すための行動にあるのではないか。そのような発想から生まれたのが「行動管理」だ。管理指標を、売上という結果から、訪問件数やアポ件数という行動量にシフトさせた。

 さらに近年は、行動量だけでなく、契約を取るために必要な工程を踏んでいるかという「プロセス管理」にシフトしつつある。初回訪問でヒアリングをして、何回目かの訪問でキーマンヘの提案をするというように、行動の中身を管理するものだ。

 ところが、新しい管理手法にも限界はある。例えばプロセス管理も、やるべき行動が決まっているせいか、それをこなすことが目的化し、「決められたことはきちんとやりました」という浅い営業活動が目立つようになってきたのだ。

 その現実を目の当たりにして、

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