- 本書の概要
- 著者プロフィール
本書では、企業の行う社会的に善い取り組み(グッドワークス)を 6タイプに分け、多数の事例を通して、社会的プログラムとビジネスの両輪で成功に導いた方法を明らかにする。プログラムの選択から査定評価まで、一連のプロセスを追った実践的な一冊である。
一般的に社会貢献を事業として行う場合、企業業績が安定してからから取り組むことが多いが、本書によれば、経済的利益と社会的利益を同時に生み出すことは可能であり、そのバランスをとることこそが経営の醍醐味だという。実際に、創業当初より社会的な取り組みを行い、世界的規模に成長した企業の実例もある。
著者はマーケティングの世界的権威、フィリップ・コトラー氏ら 3名のマーケティング専門家。企業のマーケティングや広報担当者のみならず、経営者やパートナー企業を探す非営利組織の方にとっても、有益なヒントが得られるはずだ。自社ならではの社会的課題やパートナーを選ぶために、全ての経営者、担当者にご一読いただきたい。
ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院インターナショナル・マーケティングS.C.ジョンソン.アンド・サン特別教授。マーケティングの世界的権威の1人であり、今日までの約40年間に発表された著作物は世界のマーケティングの流れを定義づけてきた。
デビッド・ヘッセキエル(David Hessekiel)
コーズ・マーケティング・フォーラム(CMF)社長。コーズ・マーケティング・フォーラムのウェブサイト(www.causemarketingfOrum.com)は、世界中の大企業幹部がこぞって最新情報、研究論文や企業事例を入手するため、さらに、CMF社のプログラムや出版物を得るためにアクセスしているサイトである。「フォーブス』、『メディアポスト』、『ハフィントンポスト」のブロガーでもあり、また産業アナリストとしても最近活躍しているほか、企業や非営利機関の人々に向けて、コーズ・マーケティングやCSRについての講演を定期的に行っている。
ナンシー・R・リー(Nancy R.Lee)
ソーシャル・マーケティング・サービス社長。ワシントン大学非常勤教授。100を超す非営利機関向けにコンサルティング業務を行うほか、公的機関向けに50件以上ものソーシャル・マーケティング・キャンペーン戦略の開発に携わる。本書は同氏とフィリップ・コトラーの共著として第9作目にあたる。
翻訳:ハーバード社会起業大会スタディプログラム研究会
第2部 マーケット主導の取組み
第3部 企業主導の取組み
第4部 攻めと守り
第5部 非営利団体と公的セクターへ
要約ダイジェスト
善いことを行って良い業績を上げる 6つの社会的取組み
経済的な利益と社会的な利益を同時に生み出すことは、絶妙なバランスを要する難しい仕事だ。多くの経営者にとって、その微妙なバランスを要する課題に挑戦することは職業人生の醍醐味であるというのも、