『なぜ、日本人は考えずにモノを買いたいのか?』
(松下東子ほか/著)

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 東日本大震災やアベノミクス、今後迎える超高齢化社会への不安など、日本の経済環境や日本人の生活価値観が大きく変化するなか、消費傾向も変化している。本書はそうした最新の消費者像や消費スタイルを、野村総合研究所(NRI)が約20年間行ってきた時系列大規模調査「生活者 1万人アンケート調査」から明らかにした一冊だ。

 例えば、近年注目すべき消費スタイルとして「利便性消費」があげられている。これはモノの値段やこだわりより「考えずに買いたい」という消費スタイルであり、共働き世帯の増加やスマートフォンの普及による「情報疲れ」から発生しているという。また、「モノよりコト」「社会貢献意識」「シェア」など、近年に特徴的な消費トレンドがデータの裏付けとともに示され、消費者としての実感からもうなづける内容となっている。

 また本書では、若者、フルキャリ子育て女性、シニア、インディウーマン(ポジティブに生きる独身女性)という消費キーパーソンのプロファイルや市場規模なども示し、様々な消費セグメントに対しての販売戦略までが提言されている。マーケティングや販売に携わる方はもちろん、企画・戦略立案を行う方などもぜひご一読いただきたい。新規事業や企画のヒントが多数得られるはずだ。

著者:松下 東子(マツシタモトコ)
 野村総合研究所インサイトシグナル事業部、上級コンサルタント。1996年東京大学大学院教育学研究科教育心理学専攻修了、同年野村総合研究所入社。一貫して消費者の動向について研究し、企業のマーケティング戦略立案・策定支援、ブランド戦略策定、需要予測、価値観・消費意識に関するコンサルテーションを行う。初回より「生活者1万人アンケート調査」(1997年~)の調査設計・分析に携わる。現在インサイトシグナル事業部(https://www.is.nri.co.jp/)にて、独自データとシステムによるマーケティング・広告活動の見える化に取り組む。共著に『なぜ、日本人はモノを買わないのか?』(東洋経済新報社)がある。

日戸 浩之(ニットヒロユキ)
 野村総合研究所消費サービス・ヘルスケアコンサルティング部、上席コンサルタント。1985年東京大学文学部社会学科卒業、同年野村総合研究所入社。1996年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。専門は、マーケティング戦略立案、生活者の意識・行動分析、サービス業(教育、人材関連など)の事業戦略など。現在、北陸先端科学技術大学院大学客員教授を兼務。
 共著に『変わりゆく日本人』(野村総合研究所)『続・変わりゆく日本人』(野村総合研究所)『第三の消費スタイル』(野村総合研究所)『大衆化するIT消費』(東洋経済新報社)『なぜ、日本人はモノを買わないのか?』(東洋経済新報社)などがある。

林 裕之(ハヤシヒロユキ)
 野村総合研究所消費サービス・ヘルスケアコンサルティング部、主任コンサルタント。2009年東京大学大学院新領域創成科学研究科先端エネルギー工学専攻修了後、グローバルコンサルティングファームを経て、2015年野村総合研究所入社。専門領域は、生活者の意識・価値観・行動分析、予測モデル構築、ID-POS分析による顧客の購買行動特性把握など、データに基づくマーケティング活動支援や戦略立案。

第1章 日本人がいま欲しいもの、欲しくないもの
第2章 キーパーソンとなる消費者プロファイル
第3章 「考えずに買いたい」人たちがモノを欲しくなる戦略
NRI生活者 1万人アンケート調査について
本書で取り上げた、NRI独自アンケート一覧
日本人の平均データ

要約ダイジェスト

日本人がいま欲しいもの、欲しくないもの

楽に買いたい。値段より手に入りやすさ

 NRIでは、消費意識に関する項目への回答傾向から、消費者の消費スタイルを 4つ(利便性消費、安さ納得消費、徹底探索消費、プレミアム消費)に分けている。2012年から2015年にかけて、+6ポイントと大きく伸びたのは、「利便性消費スタイル」だ。「利便性性消費」とは、価格を気にせず、

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