『わがセブン秘録』
(鈴木敏文/著)

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  • 著者プロフィール
  • 目次
 セブンイレブンは、いまや日本人の生活になくてはならない圧倒的存在として、コンビニ業界を牽引し続けている。そのセブン-イレブンを育て上げたのが、著者であり、日本を代表する名経営者と言われる鈴木敏文氏。本書は、昨年セブン&アイ・ホールディングス CEOを退任した著者のビジネス人生の総まとめともいえる半自伝的経営論である。

 セブン-イレブンの創業、セブンプレミアムの開発、セブン銀行の設立など、日本初・業界初の試みを数多く成功させてきた著者だが、そのいずれも当初は強い反発にあったという。本書では、逆風の中でも事業を成功させてきた経営手法や発想法を著者自ら解説し、さらに、仕事や人生へのスタンスなど、「生き方」への教訓も多く語られている。

 著者は「変化の時代には楽なこと(過去の延長線上で考えること)ほど危険なことはない」と説く。そうした危険を避けるには、未来から逆算する「跳ぶ発想」が必要であり、著者はそのおかげで新しい価値を生み出し続けてきたという。この発想こそが、ポジションや業界を問わず、変化の多い現代を生きるビジネスパーソンに必須のものだ。

「新しいものは、いまあるものを結びつけることで生まれる」「判断の尺度をお客様に合わせる」「ものごとの本質を見抜く」など、特別な言葉は使われていないが、およそ 60年にわたる実戦経験から生み出された言葉は深く、読者それぞれの立場で参考にできる内容が必ず見つかる一冊である。

著者:鈴木敏文(Toshifumi Suzuki)
 セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問。1932年、長野県生まれ。1956年、中央大学経済学部卒業後、書籍取次大手の東京出版販売(現・トーハン)に入社。1963年、ヨーカ堂(現・イトーヨーカ堂)に移る。1973年、セブン-イレブン・ジャパンを設立し、コンビニエンスストアを全国に広め、日本一の流通グループとして今日まで流通業界を牽引。2003年、勲一等瑞宝章を受章。同年11月、中央大学名誉博士学位授与。経団連副会長、中央大学理事長などを歴任。著書に『売る力――心をつかむ仕事術』『挑戦 わがロマン』などがある。

取材・構成:勝見明(Akira Katsumi)ジャーナリスト
 1952年、神奈川県生まれ。東京大学教養学部中退。フリーのジャーナリストとして経済・経営分野で執筆・講演活動を続ける。専門はイノベーションを生む組織行動、リーダーシップ論。著書には『鈴木敏文の「統計心理学」』『鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」』(小社刊、文庫は日経ビジネス人文庫)『鈴木敏文の「話し下手でも成功できる」』の鈴木敏文三部作ほか、『全員経営』(野中郁次郎・一橋大学名誉教授との共著)などがある。

はじめに 未来に向かって敷かれたレールはない
第1章 懸命に「行き当たりばったりに」生きてきた
第2章 「無」から「有」を生むには「飛ぶ発想」を鍛える
第3章 「できない理由」」をあげるより「実現する方法」を考えよう
第4章 「仕事の分母」には「売り手」ではなく常に「お客様」を置くと真実が見える
第5章 「判断の尺度」を「お客様」に合わせれば迷わず一秒で決断できる
第6章 ものごとの「本質」を見抜けば仕事はうまくいく
おわりに

要約ダイジェスト

「無」から「有」を生むには「跳ぶ発想」を鍛える

 未来に向かって敷かれたレールはない。レールが敷かれていない未来に向かって踏み出すために必要なのは、「発想する力」だ。いまはない状態から、新しいものを発想する力。いわば、「無」から「有」を生む発想力だ。

 新しいものを生み出すといっても、

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