『MUJI式 世界で愛されるマーケティング』
(増田明子/著)

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  • 目次
 1980年に「ブランドなきブランド」として誕生し、日本ではその人気が定着した感もある「無印良品」。実は「MUJI」として、海外でも多くの熱烈なファンを持つグローバルブランドになっていることをご存じだろうか。MUJIの海外店舗数は、2016年2月時点で直営店と商品供給店あわせて 344店舗、今や国内店舗数(同 414店舗)と並びつつあるのだ。

 MUJI人気は中国や欧米でも定着し、近年はインド、中東などにも進出しているという。文化的影響を受けやすいといわれる日用品や食品、衣料品などの日常生活領域で、約 7,000にも及ぶ品目を扱うMUJIは、なぜ世界でも受けいれられるのか。本書は、そんな無印良品の商品開発手法や海外展開の事例をひもときながら、そのブランド思想に迫った一冊だ。

 著者は、約10年間無印良品の商品開発や海外展開などに携わり、現在は千葉商科大学人間社会学部准教授などを務める増田明子氏。本書の特徴はマーケティングの基本理論やデザイン思考ともからめながら、理論と実践の橋渡しがなされていることだ。

「一番普通の形にする」「人が本能的に心地よいと感じるものを作る」「余白の力」「これ『が』いいではなく、これ『で』いいを目指す」「選択と集中はしない」など、その独自ながら普遍的ともいえる無印良品のコンセプトは、マーケティングや商品開発、海外展開に携わるビジネスパーソンにとって多くのヒントが詰まっている。

著者:増田 明子(マスダ アキコ)
 千葉商科大学人間社会学部准教授。上智大学経済学部経営学科非常勤講師。マーケティング、消費者行動論、国際経営論を担当。1996年早稲田大学商学部卒業。住友商事勤務を経て、2003年イタリアのミラノにあるIULM University に留学し、Master in Retail Managementを修了。
 ミラノ在住時の2004年に、現地企業によるMUJI商品の輸入販売を企画し、それがきっかけでイタリア1号店となるMUJI ITALIA(ミラノ)の開店プロジェクトに参加。日本に帰国後、2005年に良品計画に入社し、2014年までMUJIの商品開発に携わる。良品計画在籍中に早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了(MBA; Dean’s List)。その後、早稲田大学商学研究科博士後期課程にてマーケティング論を研究。2014年から現職。著書に『ゲーム・チェンジャーの競争戦略』(共著、日本経済新聞出版社)がある。日本商業学会会員、日本マーケティング学会会員、日本消費者行動研究学会会員、国際ビジネス研究学会会員。
はじめに 古今東西の知恵を集めて、シンプルで地球大の商品を生み出す
第1章 時を超える 「それ以外」というポジショニング
第2章 シンプルにする 「これ『で』いい」の思考法
第3章 調和する 日本文化と無印良品の思想
第4章 反対のことをする アンチテーゼとしてのブランド
第5章 コンセプトから創造する 商品開発のプラットフォーム
第6章 「なるほど! 」を形にする MUJI式のデザイン思考
第7章 世界の距離をゼロにする 文化の壁を乗り越える方法
第8章 らしくない商品をなくす 世界標準化の足取り
第9章 MUJIを世界に紹介する イタリア1号店のプロジェクト

要約ダイジェスト

古今東西の知恵を集めて、シンプルで地球大の商品を生み出す

 無印良品(MUJI)の商品開発者がいつも頭の中で考えていることがある。装飾のある商品やどこかに不便がある商品を見ると、「無印良品だったらどう作るかな」と想像してみるクセがあるのだ。

 世界中のあらゆる情報を吸収することが無印良品の商品開発の原点だ(「地球大。」という考え方)。世界の様々な場所で使われている道具や衣料品は、

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