『日本電産 永守重信、世界一への方程式』
(田村 賢司/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次(主要)
「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」などの強烈なリーダーシップや、新卒採用時の「大声試験」「早飯試験」など、ユニークな経営手法でも知られる日本電産創業CEOの永守重信氏。本書はそんな永守イズムの最新版かつ決定版ともいえる一冊だ。

 最近でも、リーマンショックと、スマホの台頭により(PC用モーターが当時の主力事業)、日本電産も経営不振かと騒がれたのも記憶に新しいが、その後、見事に体質改善し、業績・株価ともに V字回復を果たした。また、日本電産は M&Aを軸に成長してきたことでも有名だが、本書ではMAの失敗事例や、人材育成論についても解説されており、若手からマネジメントクラスまで参考にできるはずだ。

 実は、東証一部上場の日本電産の有価証券報告書には、カリスマ経営者である永守氏の「経営手腕への依存」が逆に「事業リスク」として言及されている。本書ではそんな永守氏の権限移譲体制と永守氏「後」の計画についても触れられており、その意味でも興味深く読むことができる内容となっている。

著者:田村 賢司(タムラケンジ)
 日経ビジネス主任編集委員。全国紙を経て88年に日経マグロウヒル(現・日経BP社)入社。日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などを専門分野とする。
第1章 「もう残尿感なし。絞りきった!」創業40年、大減益からのリスタート
第2章 「ハードワーキングやぁ」無理を通して道理に変える人間力
第3章 「固定費を絞り尽くせ!」ダメ企業の甘えを壊す組織再建力
第4章 「どんな3流も1流にできる」眠れる力を呼び起こす人間改造力
第5章 「先のことが不安で仕方ないんや」小心に裏打ちされた想像力
第6章 「買収後、即座に思惑通り動かせる」大胆に組織を変える転換力
第7章 「数字へのこだわりが企業を磨く」M&Aを支える市場対話力
第8章 「死ぬまで日本電産の面倒を見る!」69歳で変わり続ける成長力

要約ダイジェスト

日本電産を貫く「価値創造経営」とは

 永守重信が 1973年に徒手空拳で起こした日本電産は、パソコン向けのハードディスク駆動装置(HDD)用精密モーターで世界シェア
80%を握り、2013年 3月期の連結売上高で 7,093億円という世界有数のモーターメーカーになった。

 日本電産の本質的な強さとは、永守という強烈な個性そのものであり、永守が主導してきた特異な経営スタイルにある。その猛烈な働きぶりは有名で、かつては「元日以外休みなし」と宣言していたほどである。

 会社のスローガンも「情熱・熱意・執念」「知的ハードワーキング」「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」という強烈なものだ。また、日本企業としてはいち早く 1990年代から M&A(合併・買収)を本格化し、

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