『キリンビール高知支店の奇跡』
(田村潤/著)

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  • 著者プロフィール
  • 目次
 売り上げが伸びない、ライバル企業に勝てない、何か打開策はないだろうかと、営業や経営に関する悩みを抱えているビジネスパーソンは多い。あまりに閉塞的状況が続くと、「時代の流れだから仕方がない」などと、あきらめの気持ちが出てきてしまうこともある。

 著者の田村潤氏は、キリンビール高知支店に赴任後、全国最下位クラスだったシェアを、圧倒的 1位にまで押し上げた。それはちょうど、キリンがライバルのアサヒビールに迫られ、トップの座を奪われるまでの時期と重なっていた。全国的にはキリンのシェアが下がり続ける中、高知支店だけはなぜ、勝ち続けることができたのだろうか。

 それは著者曰く、「愚直な基本活動」にある。まず「何のために働くのか」を考え抜くこと、そして「やる」と決めたことは絶対に成し遂げるという行動スタイルを身につけること、これらを組織風土として確立させることが鍵となるのだ。著者は当時、「高知の方に美味しいキリンビールを飲んでいただき喜んでいただくこと」だけに集中していたという。

 本書はそんな「当たり前のことをする」ことの重要性を再確認させてくれる。奇跡と言われた高知支店の逆転劇から、「われわれにもできる」という希望の光を感じていただければ幸いである。現状を打破できずに、もがいている多くの方に大切な教訓を与えてくれる一冊だ。

著者:田村 潤(タムラ ジュン)
 元キリンビール株式会社代表取締役副社長。1950年、東京都生まれ。成城大学経済学部卒。95年に支店長として高知に赴任した後、四国四県の地区本部長、東海地区本部長を経て、2007年に代表取締役副社長兼営業本部長に就任。全国の営業の指揮を執り、09年、キリンビールのシェアの首位奪回を実現した。11年より100年プランニング代表
第一章 高知の闘いで「勝ち方」を学んだ
 1995年 高知の夜は漆黒だった
 1996年 負け続けの年
 1997年 病人をゼロに
 1998年 V字回復が始まった
 2001年 ついにトップ奪回!
第二章 舞台が大きくなっても勝つための基本は変わらない
 四国での闘い―違う市場でも基本を貫く
 東海・中部での闘い―現場主義の徹底
 全国での闘い、そして勝利
第三章 まとめ:勝つための「心の置き場」

要約ダイジェスト

負けている組織の風土を変える

 キリンビール株式会社は 1907年に誕生、高度経済成長が始まる 1954年に国内シェア1位の座に着き、長らく王者の座を守ってきた。しかし、1987年にアサヒビール株式会社が「スーパードライ」を発売したことから、売り上げは急落。2001年には、ついにトップの座をアサヒビールに明け渡すことになった。

 スーパードライの波に飲み込まれつつあった 1995年、

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