『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』
(リンダ・グラットンほか/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 私たちはいま、世界的な長寿化の波の中にいる。これまでは、教育を受けた後、仕事の時期を過ごし、定年して引退、という3ステージの人生が一般的だったが、まもなく半数以上の人が100歳以上生きる「100年ライフ」が到来する。

 そして長寿化の結果、人は 70~80代まで働くことが普通になるという。私たちは人生の組み立て方を考え直さなければならない時期に来ているのだ。しかし、発想と行動を転換すれば、その未来は悲観的なものではなくなる。必要なのは、マルチステージ、つまり一人の人間が複数のキャリアをもつことができるという考え方だ。

 マルチステージの人生においては、変化に対応し続けるため、金銭的資産よりもスキルや健康、人的ネットワークといった「無形の資産」の重要性が高まるという。本書には、どのような人生選択をするかによって、どの資産が増減するかを示したシナリオも複数用意され、各人の今後の生き方に大きな示唆を与えてくれるはずだ。

 著者は組織論の世界的権威であり、ベストセラー『ワーク・シフト』を著したリンダ・グラットン氏と、著名な経済学者であるアンドリュー・スコット氏。個人の生き方だけでなく、企業や政府が抱える課題への対策なども網羅し、少子高齢化が進む日本への言及が多い点も見逃せない。これからの時代を生きるすべての人に、ぜひご一読いただきたい。

著者:リンダ・グラットン(Lynda Gratton)
 ロンドン・ビジネススクール教授。人材論、組織論の世界的権威。2年に1度発表される世界で最も権威ある経営思想家ランキング「Thinkers 50」では 2003年以降、毎回ランキング入りを果たしている。2013年のランキングでは、「イノベーションのジレンマ」のクリステンセン、「ブルー・オーシャン戦略」のチャン・キム&モボルニュ、「リバース・イノベーション」のゴビンダラジャン、競争戦略論の大家マイケル・ポーターらに次いで 12位にランクインした。
 組織のイノベーションを促進する「Hot Spots Movement」の創始者であり、85を超える企業と500人のエグゼクティブが参加する「働き方の未来コンソーシアム」を率いる。邦訳された『ワーク・シフト』(2013年ビジネス書大賞受賞)、『未来企業』のほか、Living Strategy, Hot Spots, Glowなどの著作があり、15を超える言語に翻訳されている。

著者サイト:http://www.lyndagratton.com/

著者:アンドリュー・スコット(Andrew Scott)
 ロンドン・ビジネススクール経済学教授、前副学長。オックスフォード大学を構成するオール・ソウルズカレッジのフェローであり、かつ欧州の主要な研究機関であるCEPRのフェローも務める。2005年より、モーリシャス大統領の経済アドバイザー。財政政策、債務マネジメント、金融政策、資産市場とリスクシェアリング、開放経済、動学モデルなど、マクロ経済に主要な関心を持つ。

翻訳:池村 千秋(イケムラ チアキ)
 翻訳家。リンダ・グラットンの前作『ワーク・シフト』のほか、ミンツバーグ『私たちはどこまで資本主義に従うのか』『MBAが会社を滅ぼす』、モレッティ『年収は「住むところ」で決まる』、キーガンほか『なぜ人と組織は変われないのか』、ピンク『フリーエージェント社会の到来』、コーエン『大停滞』など、ビジネス・経済書の翻訳を数多く手がける。

1章 生涯 ―長寿という贈り物
2章 資金計画 ―長く働く時代
3章 仕事 ―雇用環境はどう変わる?
4章 見えない「資産」 ―お金に換算できないもの
5章 シナリオ ―「将来可能な自己」を思い描く
6章 ステージ ―人生の新しい構成要素
7章 マネー ―長い人生に必要なお金をまかなう
8章 時間 ―レクリエーションからリ・クリエーションへ
9章 人間関係 ―私生活の変容
最終章 変革への課題

要約ダイジェスト

「100年ライフ」で何か変わるか?

 1914年に生まれた人が 100歳まで生きる確率は 1%にすぎない。しかし、人口学者たちがいまの子どもたちの平均寿命を推計した結果、2007年にアメリカやカナダ、イタリアやフランスで生まれた子どもの 50%は、少なくとも 104歳まで生きる見通しだ。日本の子どもにいたっては、

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