『空気のつくり方』
(池田 純/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
「今、横浜 DeNAベイスターズが元気だ。」横浜の街には、そんな「空気」が広がっている。ホームである横浜スタジアムへの来場者数は年々増えており、2011年に 24億円あった球団の赤字は 2016年には黒字転換の見通しである。だが、リーグ 3位となった 2016年を除き、ここ 5年間チームの成績は低迷していた。にもかかわらず観客動員が増え続けた理由は何なのか。

 本書は、2011年に球団社長に就任し、そんなベイスターズ人気 V字回復を実現した著者のマーケティング戦略を明らかにした一冊だ。顧客や世の中の空気を知り、効果的に魅力を発信していく手法や、組織にいい空気を醸成する方法など、ベイスターズがこの 5年間で行ってきたさまざまな施策を例に、経営者としての「空気のつくり方」が詳細に語られている。

 空気は目に見えないが、良くも悪くも人を支配する。著者は、空気を味方につけることは、野球でいう「流れ」をつかむことと同じであり、その結果、想像以上の成果を上げることも可能となると説く。本書では、そのための他業種からの学び方やセンスの磨き方など、実践的な仕事のヒントも多数示されている。

 ベイスターズは2016年、球団経営の黒字化とともに、チーム成績も上昇した。この事例は、経営と現場が一丸となった強い組織づくりを目指す企業にとって、大いに参考になるはずだ。経営者層にはもちろん、マーケティングや新規事業を担当する方々にとっても、熱狂的なファンをつくりながら成功するための多くのアイデアが得られる一冊である。

著者:池田 純(イケダ ジュン)
 1976年横浜市生まれ。早稲田大学を卒業後、住友商事、博報堂等を経て2007年にDeNA入社。執行役員マーケティングコミュニケーション室長から、NTTドコモとDeNAとの合弁会社の社長を務めた。企業再建の経験が豊富だったことから、2011年12月より横浜DeNAベイスターズ初代社長に就任。多彩なマーケティングを実施し、イベント、グッズなどで次々とユニークな企画を創出。5年間で売り上げを倍増させ、約30億円あった赤字を解消。現在、12球団最年少の球団社長。
第1章 最下位なのに満員なのはなぜ?
第2章 顧客の空気を知る
第3章 世の中の空気を知る
第4章 組織の中に戦う空気をつくる
第5章 コミュニケーションのつくり方
第6章 センスの磨き方

要約ダイジェスト

最下位なのに満員なのはなぜ?

 横浜スタジアム(ハマスタ)の年間来場者数は、2011年から 2015年で 65%もアップした。2016年も、観客動員数は昨年を上回る水準で推移し、大入り、完売の回数も球団最高のペースで増え続けている。だがこの間、

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