『大前研一ビジネスジャーナル No.11』(日本の地方は世界を見よ! イタリア&世界に学ぶ地方創生)

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 日本を代表する経営コンサルタント大前研一氏が、グローバルのビジネス情報をリアルタイムに解説するビジネスジャーナルの第 11弾。本号では、「イタリア&世界に学ぶ地方創生」と題し、第二次安倍政権における重点政策であり、少子高齢化に悩む日本の最重要テーマといえる「地方創生」の本質と日本の地方、企業、個人のとるべき道を考察する。

 実は、地方の過疎化や地場産業の衰退を食い止めるテーマは、高度成長期以来、長年日本が取り組んできた課題である。だが、古くはふるさと創生、近年ではコミュニティ再生の取り組みなど、「地域を元気にする」意味で一定の成果はあっても、地域経済全体への大きなインパクトは与えきれていないのが現実だ。

 そこで大前氏は、世界の地域活性化の事例から、日本が目指すべきモデルを提示。特に「イタリア」のあり方に着目する。もともと「都市国家」の集合体としての歴史を持つイタリアは、観光にとどまらず、家具、金具、ニットなど特定の産業に従事し、「世界一」レベルの産業を育てる地方都市が1,500も存在するという。

 そこでは生産地は移転しても「デザイン」を死守し、ブランドを育てることで、グローバルで高価格・高シェア実現し、1,000億円を超える規模の産業も育っているのだ。地方や企業や個人は、世界を相手にしていくことで「生き残り」を超えて新たな成長展望が描ける。経営者層はもちろん、地域活性に興味関心がある方にはぜひご一読いただきたい。

著者:大前 研一(オオマエ ケンイチ)
 株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長/ビジネス・ブレークスルー大学学長1943年福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号、マサチューセツ工科大学(MIT)大学院原子力工学科で博士号を取得。日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年に経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社後、本社ディレクター、日本支社長、常務会メンバー、アジア太平洋地区会長を歴任し、1994年に退社。以後も世界の大企業、国家レベルのアドバイザーとして活躍するかたわら、グローバルな視点と大胆な発想による活発な提言を続けている。
 現在、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長及びビジネス・ブレークスルー大学大学院学長(2005年4月に本邦初の遠隔教育法によるMBAプログラムとして開講)。2010年4月にはビジネス・ブレークスルー大学が開校、学長に就任。日本の将来を担う人材の育成に力を注いでいる。
(1)Interview:変革への意志が地方創生を成功へ導く―「何としてもやりたい」を実行せよ
(2)Seminar1:地方創生の鍵は世界市場攻略にあり
(3)Seminar2:イタリア「国破れて地方都市あり」の真髄

要約ダイジェスト

地方産業 1,000億円超えのイタリア

 これまでに地方創生として、ご当地ブームや一村一品運動、ソーシャル・コミュニティビジネスといった取り組みが各地で実施されてきた。一村一品運動で地方の人たちが元気になるのは素晴らしいことだが、産業として捉えると、例えば『カンブリア宮殿』で取り上げられるような一村一品運動は 2億円程度の規模だ。

 一方、町の人たちが産業を興し、世界を相手にビジネスをしているイタリアの例で言えば、

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