『お金原論 ―30代で知っておきたい「お金の知性」の高め方』
(泉 正人/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
「お金の教養」という言葉は最近になって広く使われるようになった。資本主義経済が大きく変化を遂げる時代の中で、その必要性を感じている人も多いはずだ。本書は「お金とは何か」を命題として、信用経済におけるお金の本質に迫っていく。著者いわく、お金はもはや「通貨」ではなく、自分や社会の「真実」を知るための道具となっているのだ。

 本書では、私たちが義務教育で教わることのなかった「お金」や世の中に対する向き合い方と指針を提供してくれる。「お金」の歴史から「お金」と「信用」との密接な関係、「お金の教養STAGE(ステージ)」という考え方、投資能力や人格の磨き方といった要素を知ることで、これまでの自身の人生と改めて向き合うきっかけにもなるはずだ。

 著者はファイナンシャルアカデミーという学校を運営し、金融経済教育の定着を目指している人物だが、昨今その受講生数が大きく伸びており、「お金の教養」を学ぶことへの必要性が浸透してきたと感じているという。

 本書の命題である「お金とは何か」についての正解は人それぞれだが、いまや生活や人生とは切り離せない「お金」について考えることは、経営者など特定の層だけでなく、すべての人に必要とされている。若手から引退後を考えるビジネスパーソンまで、ぜひご一読いただきたい一冊だ。

著者:泉 正人(イズミ マサト)
 ファイナンシャルアカデミーグループ代表。一般社団法人金融学習協会理事長。日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりのある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着をめざしている。
 『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。
第1章 お金は信用を見える化したもの
第2章 お金はあなたを映す鏡
第3章 お金とは何か
第4章 7つの「お金の教養」
第5章 お金の教養にはSTAGEがある
第6章 お金と人格

要約ダイジェスト

お金は信用を「見える化」したもの

 50年ほど昔であれば、お金持ちはたくさんの紙幣や硬貨を保有していた。しかし今は、クレジットカードやネットバンキングが一般化し、「お金」が、紙幣や硬貨という「物質」から、単なる「数値」へ変わってきている。

 お金が数値だとすると、その数値が表すものはつまり、「信用」の大きさだ。お金とは、

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