『世界No.1の利益を生みだす トヨタの原価』
(堀切俊雄/著)

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  • 目次
 コスト管理やコスト削減の重要性を説いても、なかなか浸透しないという悩みは、経営課題としてよく聞かれる。では、リーマンショックや円高を乗り越え、販売台数世界一や過去最高益を連続更新する製造業最強企業 トヨタでは、どのようにコスト管理を徹底しているのだろうか。本書はそんなトヨタ経営の本質に「原価」から迫った一冊だ。

 トヨタでは「利益は製品計画の段階ですべて決まる」と言わるほど、「原価計画」にこだわっている。それは、量産段階でのムダ取りには限界があるからだ。そのため、副社長も出席する「原価企画会議」が毎月1回、量産段階の直前まで開催され、予定した原価を絶対に達成するための対策が続けられるという。

 本書では、こうした原価低減プロセスの基礎となる「商品別の原価」の追求や、「利益をあげない行動は『仕事』ではない」というトヨタの哲学まで解説。実際の原価低減プロセスや導入事例も詳しく解説されている。一読すれば、こうした考え方が製造業のみならず、ホワイトカラーの生産性向上への応用やヒントに溢れていることがわかるはずだ。

 著者はトヨタ自動車で、国内・海外の生産ラインの工程設計・設備計画などの経験を積み、現在は独立して国内外の製造業をはじめハーレーダビッドソン社やボーイング社などの米国の製造業などに、トヨタ生産方式の導入支援を行う人物。業界を問わず、商品・サービスの企画や製造に携わる方はぜひご一読いただきたい。

著者:堀切 俊雄(ホリキリ トシオ)
 豊田エンジニアリング株式会社代表取締役。九州大学工学部航空工学科卒業、名古屋工業大学大学院修了、産業戦略修士。1966年にトヨタ自動車に入社。以後、国内生産ラインの工程設計・設備計画・TPS(Toyota ProductionSystem:トヨタ生産方式)などに従事。1979年以降は、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、ポルトガル、中国などの海外工場の生産ラインの工程設計・設備計画・TPSに従事する。また、1987年以降は、台湾の国瑞汽車の経営管理に従事するほか、中国部品生産事業の事業展開や事業企画に携わる。
 2002年、豊田エンジニアリング株式会社を設立し、代表取締役に就任。同社は、日本国内の製造業をはじめ、ロシア、中国、韓国の製造業のほか、ハーレーダビッドソン社やボーイング社などの米国の製造業などに、TPSの導入支援を行っている。2008年、株式会社豊田マネージメント研究所を設立し、代表取締役に就任。富士通や韓国企業POSCOなどに、TMS(Total Management System:トータルマネジメントシステム)による経営・管理の指導を行う。2009年、社団法人TPS検定協会を設立し、理事長に就任。カイゼンの普及に尽力。
第1章 トヨタの仕事の基本
第2章 トヨタの原価低減の進め方
第3章 トヨタの設計開発チームのつくり方
第4章 トヨタの原価企画の進め方
第5章 トヨタのムダ取り
第6章 トヨタの大部屋方式の効果と進め方

要約ダイジェスト

トヨタの「利益の源泉」は原価低減にある

「トヨタの経理部は、本社と現場に分かれて活動している」ことをご存じだろうか。ひとつは通常の企業会計の仕事で、もうひとつの部隊は社内の各現場に派遣され、「正確な商品別の原価」を割り出すための仕組みづくりや原価に関する教育をしているのだ。

 別働隊まで組織して「商品別の原価」を割り出そうとするのは、

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