『ワルに学ぶ 黒すぎる交渉術』
(多田文明/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 振り込め詐欺や悪徳商法による被害が深刻化する中、メディアや公的機関からの注意喚起も多くなされている。だが、詐欺犯たちの手口は日々進化しており、その巧妙さに騙されてしまう人も多い。現代は、消費者にも騙されないための知識が必要な時代なのだ。

 そこで本書では、ルポライターとして筆者がこれまで潜入してきた詐欺・悪徳商法の現場事例とともに、近年の騙しの手口を明らかにする。また、騙しの手口と交渉術とは、カードの表裏の関係になっている。ワルたちのように、カードの裏面(相手を騙す)を使うと結果は黒になるが、社会規範に沿った表面を使うことで白にすることもできる。

 つまりワルたちの使うテクニックには、日々のビジネスに使える術が満載なのだ。本書ではその手法を、心をつかみ思い通りに動かす言葉の選び方、深層心理を活用して人を操る考え方、心の距離の縮め方という 3カテゴリー約 30の手口を解説する。筆者は本書でビジネスに役立つ内容とともに、騙しの術を察知できる“検査キット”を提供したという。

 営業で頑張っても結果が出ない、あるいは部下に発破をかけても士気が上がらないなど、仕事上の対人スキルで様々な悩みを持つ人は多い。本書ではまた、そうした現状を打破するための鍵となる部分も教えてくれる。もちろんこれらは悪用厳禁だが、そうした行き詰まりを感じている人も、ぜひご一読いただきたい。

著者:多田文明(タダ フミアキ)
 キャッチセールスなどの悪質商法の実態に詳しいルポライター、詐欺・悪徳商法評論家。1965年北海道生まれ。出身は宮城県仙台市。日本大学法学部卒業。詐欺・悪質商法を数多く潜入取材し、洗脳やカルトにも詳しい。著書に『ついていったら、こうなった ー キャッチセールス潜入ルポ』(彩図社)、『迷惑メール、返事をしたらこうなった。 詐欺&悪徳商法「実体験」ルポ』(イースト・プレス)など、騙され体験の実況中継記事に定評がある。ほかに『あなたはこうして騙される 詐欺・悪徳商法100の手口』(産経新聞出版)、『絶対ダマされない人ほどダマされる』(講談社+α新書)など著書多数。
第1章 心をつかみ「思い通りに動かす」言葉の選び方
第2章 深層心理を活用して「人を操る」ための考え方
第3章 ペースに巻き込み「その気にさせる」心の距離の縮め方

要約ダイジェスト

なぜ、オレオレ詐欺師のトークは「聞く 7:話す 3」なのか?

 オレオレ詐欺に対する警察の必死の注意喚起が実らないのには、理由がある。犯人の手口はますます巧妙化しているが、彼らは一貫してある「会話のセオリー」を守っているのだ。

 まず、詐欺犯らは、相手の口から自然と話をさせるように仕向けてくる。会話術ではよく、

続きを読むには会員登録が必要です。

© 2017 ZENBOOKS,Inc. All Rights Reserved.
要約記事は出版社または著作者から適法に許諾を取得し、作成・掲載しています。本記事の知的所有権は株式会社ゼンブックスに帰属し、本記事を無断で複製、配布、譲渡することは固く禁じます

特集