『大前研一ビジネスジャーナル No.3』
(なぜ日本から世界的イノベーションが生まれなくなったのか)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 日本を代表する経営コンサルタント大前研一氏が、グローバルのビジネス情報をリアルタイムに解説、明日のビジネスにどう活かすかを考えるためのビジネスジャーナルの第三弾。「なぜ日本から世界的イノベーションが生まれなくなったのか」と題し、その背景と日本企業のとるべき道を考察する。

 本号では、「ユビキタス(いつでもどこでも、誰とでも、どこにでもつながっているという概念)とフリクションフリー(インターネットを介在した経済では、需要が増加すると価格が低下するなど、消費者にとって“摩擦やストレスのない経済”が成立する現象)」の実現によって、世界的に「産業の垣根」がなくなりつつある現状がレポートされている。

 そうした変化の結果、いわゆる 3C分析による戦略策定が難しくなっている。誰がカスタマーで、競合で、自社は何をする会社なのか、それらを問い直すことが必要とされているのだ。そのために必要な国内外の企業事例と豊富なデータ、大前氏の鋭い提言がコンパクトにまとめられた本書は、経営に携わる方にとって必読の内容といえるだろう。

 さらに、個人のマインドセットやスキル、政府の役割など、イノベーションを取り巻く様々な論点についても網羅され、その中で、決して悲観的ではない日本の将来像を描くこともできるはずだ。経営層や起業家や新規事業開発などに携わる方はもちろん、今後企業や日本社会を担っていく若手ビジネスパーソンにもぜひご一読いただきたい。

著者:大前研一(オオマエ ケンイチ)
 1943年、福岡県若松市(現北九州市若松区)生まれ。早稲田大学理工学部卒業。東京工業大学大学院原子核工学科で修士号、 マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。経営コンサルティング会社マッキンゼー& カンパニー日本社長、本社ディレクター、アジア太平洋地区会長等を歴任。94年退社。96 ~ 97年スタンフォード大学客員教授。 97年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院公共政策学部教授に就任。 現在、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長。オーストラリアのボンド大学の評議員 (Trustee)兼教授。 また、起業家育成の第一人者として、05 年4月にビジネス・ブレークスルー大学大学院を設立、学長に就任。2010年4月にはビジネス・ブレークスルー大学が開学、学長に就任。
 02年9月に中国遼寧省および天津市の経済顧問に、また10年には重慶の経済顧問に就任。04年3月、韓国・梨花大学国際大学院名誉教授に就任。「新・国富論」、「新・大前研一レポート」等の著作で一貫して日本の改革を訴え続ける。『原発再稼働「最後の条件」』(小学館)、「洞察力の原点」(日経 BP社)、「日本復興計画」(文藝春秋)、「一生食べていける力」がつく大前家の子育て(PHP研究所)、「稼ぐ力」(小学館)、「日本の論点」(プレジデント社)など著書多数。
1.イノベーションを生み出す人材育成(インタビュー/大前研一)
2.産業の境界線を越えていく企業
3.「技術×市場=イノベーション」の方程式
4.連載:イノベーションの現場から/第1回(インタビュー/勝屋久×大前創希)

要約ダイジェスト

産業の境界線を越えていく企業

ユビキタスとフリクションフリーの実現

 今、ネットの黎明期に学者たちが言っていた「ユビキタス」と「フリクションフリー」が実現してきており、その結果、従来と全く違うビジネスモデルが出来上がりつつある。さらに、現在は産業間にあった垣根が消えつつある。その要因は、テクノロジー、M&A、アウトソーシング、ビジネスモデル、法規制緩和など様々だが、なかでもテクノロジーの影響が大きい。

 産業の垣根が消えた部分に、

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