『アテンション―「注目」で人を動かす7つの新戦略』
(ベン・パー/著)

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 情報化が進む近年、どの業界でも「アテンション(注目)」を集めることはますます難しくなり、しかも、一度注目を集めても、すぐに消費されてしまうことが多くなった。もはや「いいものを作れば客は来る」という態度では注目を集めることはできない。

 では、どうすれば注目を集め、維持することができるのか。本書では、「即時」「短期」「長期」という注目の三段階を明らかにし、それらを獲得するための手法を解説する。特に「無意識/フレーミング/破壊/報酬/評判/ミステリー/承認」という「7つのトリガー」が、さまざまな事例や研究成果とともに掘り下げられている。

 例えば、「承認トリガー」とは相手に注目することでお返しの注目を得るものだが、本書にも事例として記載されているアイドルグループ AKB48の「握手会」や「総選挙」などはそのわかりやすい例だ。業種や業界を問わず、こうした長期的な「注目」戦略を練るために、「注目の三段階」と「7つのトリガー」は必須の知識だといえるだろう。

 著者は、著名ベンチャー・キャピタリストで、元ニュースサイト Mashableの共同編集者。なお本書は、strategy+business誌が選ぶ2015年ベストビジネスブック(マーケティング)も受賞している。起業家や広報担当、メディア運営に携わる方はもちろん、アイデアやメッセージを多数の人に広めたいビジネスパーソンはぜひご一読いただきたい。

著者:ベン・パー(Ben Parr)
 1985年シカゴ生まれ。シリコンバレーの戦略ベンチャーキャピタルDominateFundの共同創業者およびマネージング・パートナー。本書でも紹介された「長期の注目獲得」にかんする並外れた知見と経験を活かし、投資先の新興テクノロジー企業(uBeam、Shotsなど)にブランディングやメディア戦略などのコンサルティングを行う。
 前職はニュースサイトMashable共同編集者。同メディアをCNNやニューヨーク・タイムズを抑えて「ツイッター上の影響力世界第1位メディア」(Klout調べ)に育て上げた。2012年、フォーブスの「世界を変える30歳以下の30人」(30 under 30)に選出。現在はサンフランシスコ在住だが、筋金入りのシカゴ・ベアーズファン。

日本語版解説:小林 弘人(コバヤシ ヒロト)
 1965年生まれ。株式会社インフォバーン代表取締役CVO。94年「ワイアード・ジャパン」を創刊、黎明期より日本にインターネット文化を広める。以降「サイゾー」「ギズモード・ジャパン」など、紙とウェブ両分野で有力メディアを多数立ち上げる(サイゾーは事業売却)。98年創業のインフォバーンは、国内外企業のデジタルマーケティング全般を支援。オウンドメディア化とコンテンツ・マーケティングの先駆となる。
 著書に『新世紀メディア論』『ウェブとはすなわち現実世界の未来図である』など。海外の先端メディア、ビジネス動向の紹介者としても知られ、監修を務めた『フリー』『シェア』はベストセラーに。

翻訳:依田 卓巳
 翻訳家。東京大学法学部卒。

翻訳:依田 光江
 お茶の水女子大学卒。外資系コンピュータ会社勤務を経て、長年産業翻訳に従事。

翻訳:茂木 靖枝
 英語とコンピュータを学びにイギリスへ留学。帰国後、金融系システム会社などの勤務を経て、現在は翻訳業と会社員を兼務。

はじめに これからは、「注目」を制す者が夢も市場も手に入れる
第1章 注目の3段階:注目には「即時」「短期」「長期」がある
第2章 自動トリガー:「色」や「シンボル」で人間の無意識に訴えかける
第3章 フレーミング・トリガー:「おなじみの感覚」をつくり出す
第4章 破壊トリガー:「驚き」「単純さ」「重要性」のセットで畳みかける
第5章 報酬トリガー:「相手が求めているもの」を可視化する
第6章 評判トリガー:肝心なのは「なにを言うか」より「だれが言うか」
第7章 ミステリー・トリガー:「謎」「不確実性」「サスペンス」を提供し続ける
第8章 承認トリガー:「認知」「評価」「共感」の3欲求を満たす
おわりに この本のもうひとつの目的
日本語版解説 小林弘人

要約ダイジェスト

注目には「即時」「短期」「長期」がある

 膨大な情報をほぼリアルタイムで手に入れられることと引き替えに、われわれの注意力はとうていすべての情報に行き渡らなくなった。その結果、希少資源になった「注目」は、簡単には得られない。注目の火をおこし、適切な燃料を加えて、初めて大きな焚き火になる。

 まず、目立つことや型破りなことで反応を引き出す。そうして「即時の注目」が得られたら、何かユニークで目新しく、便利なものを導入して「短期の注目」を集める。次は人々にとって価値あるものを作り出し、

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