『決定版 これがガバナンス経営だ!』
(冨山和彦、澤陽男/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 「コーポレート・ガバナンス」というと、コンプライアンスなど「守り」の側面が注目されることが多い。だが、本書で説かれるようにアベノミクス「新3本の矢」(スチュワードシップコード、伊藤レポート、コーポレートガバナンスコード)による一連のガバナンス改革の真の目的は、企業が「稼ぐ力」を取り戻すための「攻め」の部分にある。

 著者らは、日本企業の長期的な不振の原因は、経営陣が新規事業や設備投資などの積極的なリスクをとらないという「不作為」にあると指摘、ガバナンス改革による日本企業復活の処方箋を示す。そこでは、トップ交代も辞さない緊張感のある取締役会や、近年実質義務化された社外取締役が重要な役割を果たすという。

 本書では、前半部で経営論、法律論としてのガバナンスの本質を語り、後半ではストーリー仕立てで実践的な論点が解説されている。2015年6月から適用された最新のコーポレート・ガバナンス・コードにも言及しながら、今さら聞けないような部分までわかりやすく解説されており、初学者にとっても理解しやすい内容となっている。

 著者は、カネボウやJAL再生でも活躍し、日本のガバナンス経営の第一人者で経営共創基盤CEOの冨山和彦氏と、同社ディレクターで弁護士の澤陽男氏。自社のガバナンスを見直したい方はもちろん、企業経営に携わる方はぜひご一読いただきたい。一読すれば、真の「攻めのガバナンス」は経営戦略としても強力な武器であることが納得できるはずだ。

著者:冨山和彦(トヤマ カズヒコ)
 経営共創基盤(IGPI) 代表取締役CEO。ボストンコンサルティンググループ、コーポレイトディレクション代表取締役を経て、2003年に産業再生機構設立時に参画しCOOに就任。解散後、IGPIを設立。オムロン社外取締役、ぴあ社外取締役、経済同友会副代表幹事。財務省財政制度等審議会委員、内閣府税制調査会特別委員、内閣官房まち・ひと・しごと創生会議有識者、内閣府総合科学技術・イノベーション会議基本計画専門調査会委員、金融庁スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議委員、経済産業省産業構造審議会新産業構造部会委員他。
 近著に、『なぜローカル経済から日本は甦るのか GとLの経済成長戦略』(PHP新書)、『ビッグチャンス』(PHP研究所)、『IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウ』(PHPビジネス新書)、『選択と捨象』(朝日新聞出版)、『地方消滅 創生戦略篇』(中公新書)がある。

著者:澤 陽男(サワ アキオ)
 経営共創基盤(IGPI) ディレクター。西村あさひ法律事務所にて、事業再生を専門とし、多岐にわたる業種の法的・私的整理手続を支援する他、一般企業法務、M&A等に従事。IGPI参画後は、通信業を中心に新規事業開発のハンズオン支援等やファイナンシャルアドバイザリー業務等に携わる他、経済同友会に出向、コーポレートガバナンスや成長戦略等に関する政策提言や実現に向けた活動に従事。特定適格消費者団体の認定・監督に関する指針等検討会 委員。青山学院大学法学部卒。弁護士。

はじめに あなたはガバナンスを「経営」できますか?
第1部 ガバナンス経営のWhy?What?How?
 第1章 Why? -なぜガバナンス経営が叫ばれているのか?
 第2章 What?-日本の目指すコーポレートガバナンスとは何か?
 第3章 How? -どうやってガバナンス経営を実践するのか?
第2部 ストーリーで学ぶリアルガバナンス経営
 第4章 社外取締役選任まで
 第5章 内部ガバナンス
 第6章 外部ガバナンス
 第7章 グループ子会社のガバナンス
 最終章 終わりのない改革に向けて

要約ダイジェスト

「稼ぐ力」とコーポレートガバナンス改革

 2012年12月、第2次安倍政権が誕生し、アベノミクス3本の矢(第1の矢:金融政策、第2の矢:財政政策、第3の矢:成長戦略)が繰り出された。そして、アベノミクスの第2ステージにおいては、コーポレートガバナンスの強化が第一の柱として掲げられ、コーポレートガバナンス改革が大幅に進展した。

  金融庁を舞台にスチュワードシップ・コードの制定、法務省を舞台に会社法の改正、厚労省を舞台にGPIF改革があり、そして東証ではJPX 400がスタートし、

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