『一品で会社を変える』
(岡村衡一郎/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 「会社を変える」「組織変革」というと、現状組織の否定やトップダウンによる変革などが思い浮かぶが、著者によればこれらは「根強い人気のある誤解」である。なぜなら現状を否定し、新領域をつくることではなく、過去と未来をつなぐのりしろを見つけ、変化の足場とするのがその会社ならではの変革だからだ。

 そして、変革の中心的役割を果たすのが、「○○と言えば△△」といえる、その会社ならではの自慢の「一品」だ。長年売れ続けている、他社にない強みがある、といった特徴を持つこうした「一品」を見つけ、伸ばしていくこと。それが業績や社員のモチベーションなどを一気通貫して変化・向上させる切り札となるという。

 本書では、実際に「一品」によって変革がなされた様々な企業事例をひも解き、「一品」を見つけ、会社を変えるための方法とステップ、そしてツールが解説されている。平易な文書のなかに、会社が変われない理由、企業の「なりたい姿」の重要性と見つけ方などが説かれ、経営に携わる人間ならば、思わず膝を打つ示唆に富んでいる。

 著者は船井総研を経て、『なぜ会社は変われないのか』(日本経済新聞出版社)を著した柴田昌治氏が主宰するスコラ・コンサルト社で、長く企業変革コンサルティングに従事する人物。企業規模を問わず、またマーケティングや人材育成論にとどまることなく、企業の全体像と過去・現在・未来を捉える視座を与えてくれる稀有な一冊である。

著者:岡村 衡一郎(オカムラ コウイチロウ)
 1971年生まれ。亜細亜大学卒。(株)船井総合研究所を経て、2004年(株)スコラ・コンサルト入社。120社を超える企業変革を支える。「会社が変わるとは何か」、「人がイキイキ働くには何が必要なのか」を考え続け、「一品」という変革コンセプトを発見、体系化する。支援先の起源や今あるリソースを足場に、「あるもの」から「ないもの」を生み出す一品イノベーションに多くの経営者ファンを持つ。変わるためのテコをあぶりだす「経営者オフサイト」「『一品』で会社が変わるワークショップ」を主催。著書に『30代でチームのリーダーになったら最初に読む本』(東洋経済新報社)がある。
第1章 貴社にとって「一品」とは何か
第2章 なぜ会社は変わらないのか
第3章 会社を変えるには何が必要なのか
第4章 「一品」を生み出す力が誇りに変わる
第5章 「一品」で会社を変える五つのステップ
第6章 「一品」で会社を変える六つの道具
第7章 「一品」を核にに変わり続ける会社
第8章 「一品」一思想でオンリー・ナンバーワンを目指そう

要約ダイジェスト

変革の具体的な力の入れどころが「一品」

 変わるとは、今日より明日を、1年後より3年後について語り合い、理想に近づけていこうとする取り組みだ。時限つきのキャンペーンではなく、目標で追い立てられる、やる人とやらせる人に分かれた取り組みでもない。

 それは、強みの能動的な熟成による変容であり、

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