『リーダーシップの哲学』
(一條和生/著)

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 「リーダーシップ」と聞くと、多くの人はスティーブ・ジョブズなどカリスマ型リーダーを思い浮かべる。しかし、エグゼクティブ教育の第一人者である著者は「リーダーシップには特定の型はない」と語る。つまり各人がそれぞれ、自分なりのリーダーシップ(オーセンティック・リーダーシップ)を発見し、身に付けていかなければならないのだ。

 そうしたリーダーシップを確立する様々な経験を「ジャーニー(旅)」と捉え、藤森義明 LIXIL社長、澤田道隆 花王社長、松本晃 カルビー会長、玉塚元一 ローソン社長、前田新造 資生堂相談役など、日本を代表する12人の経営者に、それぞれのジャーニーやリーダーシップについての考えをインタビューしたものが本書である。

 バックグラウンドも経験も異なる経営者たちの語り口はそれぞれ個性的で、失敗や挫折経験も様々である。しかし、それぞれのスタイルを身に付けるために、身近な先輩や経営者などあらゆる対象から学び続け、自ら変化し続ける姿勢が通底していると感じるはずだ。また手法は違えど、社員のポテンシャルを最大限引き出そうとすることも共通する。

 キャリアに関する考え方も様々だ。15年を節目と考える方もいれば、OLから出発しその後のキャリアは全く想定していなかったという方もいる。その意味で、自分なりのリーダーシップの確立を願う、あらゆる組織のビジネスパーソンが参考にできる貴重な一冊である。リーダーシップ・ジャーニーの実践的案内書としてぜひご一読頂きたい。

著者:一條 和生(イチジョウ カズオ)
 一橋大学大学院国際企業戦略研究科研究科長・教授。1958年東京都生まれ。82年一橋大学社会学部卒業、87年一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了、95年ミシガン大学経営大学院にてPh.D.(経営学)取得。一橋大学大学院社会学研究科教授などを経て現職。知識創造理論に基づいて、リーダーシップ、企業変革に関する教育・研究活動を進める一方で、日本と海外の一流企業のリーダーシップ育成プロジェクト、コンサルティングにかかわる。エグゼクティブ教育分野では世界トップのビジネススクールと評価されるIMD(国際経営開発研究所、スイス・ローザンヌ)教授に日本人として初就任し、現在も特任教授。
 主著に『バリュー経営』『MBB:「思い」のマネジメント』『シャドーワーク』(東洋経済新報社)、Enabling Knowledge Creation(Oxford University Press,邦訳『ナレッジ・イネーブリング』(東洋経済新報社)、『企業変革のプロフェッショナル』(ダイヤモンド社)など。
藤森義明:リーダーシップ・ジャーニーに終わりはない
澤田道隆:誰にでも無限の可能性がある
松本 晃:できるだけシンプルに考え、実行する
玉塚元一:経験しないとわからない世界がある
志賀俊之:ロールモデルに学び、自分流にアレンジする
永野 毅:全員で「良い会社”Good Company”」を創る
佐藤玖美:恐れることなく変わり続ける
前田新造:一瞬も一生も美しく、をめざして
樋口泰行:新しい場で学び続ける
松井忠三:常に全力を尽くしながら視座を高める
新貝康司:ストレッチ経験で己を鍛え、実践知を蓄える
小林いずみ:ストーリーで多様な人々を束ねる
あなたらしいリーダーシップを育む【ケーススタディ】IBM100年の変革とリーダーシップ

要約ダイジェスト

リーダーシップ・ジャーニーに終わりはない
(LIXILグループ 取締役代表執行役社長兼CEO 藤森義明)

 リーダーシップとは終わりのないジャーニーだ。重要なのは、リーダーシップ・ジャーニーが始まったという自覚があるかどうかであり、そうでなければ、旅は始まっていない。私は日商岩井(現・双日)を経て、35歳のときに、ゼネラル・エレクトリック(GE)に転職した。私のリーダーシップ・ジャーニーが始まったのはそれからだ。

 GEに入ってまず驚いたのが、

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