『ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える』
(ラズロ・ボック/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 従業員数6万人、世界中に70以上のオフィスを構える「大企業」に成長したグーグルだが、同社は自動運転車に代表されるイノベーションやクリエイティビティなど、ベンチャーマインドをいまだ失っていない。それを可能にしているのが、こちらも近年注目を浴びる、世界中から優秀な人材を集める採用力や先進的な働き方・職場環境だ。

 本書はそんなグーグルの人事制度の秘訣を、現役の同社人事トップが明かした、世界20言語で発売予定の話題の一冊である。著者はマッキンゼー、GEを経てグーグルに入社、社員数10倍に至る成長を設計してきた人物。同社の文化や働き方、採用、育成、報酬、さらには失敗、他社の事例も交えて「未来の働き方」について余すところなく解説している。

 同社には有名な20%ルールをはじめ、無料社員食堂、さらに遺族は社員の死後10年間、給与の50%を支給といった制度まであるという。それらはグーグルだからできるのではないか、という意見も根強いが、本書ではなぜそれをやるのか、実際のコスト、「文化」の重要性などから丁寧に反論、同社の人事思想があらゆる組織に応用できることを示す。

 同社の人事システムはいまもデータを重視してテストを重ねている。一読すればそれが監視のためでなく、逆に社員への信頼やよりよい制度への飽くなき探求のためだとわかるはずだ。豊富な資金力と6万人の社員による壮大な実験結果を利用しない手はない。経営者や人事関係者はもちろん、新たな働き方や組織に興味があるすべての人に必読の一冊。

著者:ラズロ・ボック(Laszlo Bock)
 グーグルのピープル・オペレーションズ(人事)担当上級副社長。人事部門のトップとして、世界70カ所以上のオフィスで働く5万人以上の「グーグラー」の採用、成長、モチベーションの維持に関するあらゆる分野を束ねる。
 若いころからさまざまな仕事を経験し、コンサルティング会社やスタートアップで働き、俳優としてテレビに出演し、問題を抱える若者を支援する非営利団体の立ち上げに加わった。米西海岸のリベラルアーツカレッジの名門ポモナ・カレッジの評議員や、ベンチャーキャピタルの出資を受けている企業数社の顧問や取締役も務める

鬼澤 忍(オニザワ シノブ)
 埼玉大学大学院文化科学研究科修士課程修了。主な訳書にサンデル『これからの「正義」の話をしよう』、同『それをお金で買いますか』、マグレイス『競争優位の終焉』、ワイズマン『滅亡へのカウントダウン』、アセモグル&ロビンソン『国家はなぜ衰退するのか』、マエダ『シンプリシティの法則ほか

矢羽野 薫(ヤハノ カオル)
 会社勤務を経て翻訳者に。慶應義塾大学法学部卒。主な訳書にファング『ナンバーセンス』、シーゲル『ヤバい予測学』、スクラー『ディズニー 夢の王国をつくる』、ウッド『マイクロソフトでは出会えなかった天職』、パウシュ『最後の授業』、アッシュクロフト『人間はどこまで耐えられるのか』ほか

1章 創業者になろう
2章 文化は戦略を食う
3章 レイク・ウォビゴンの幻想
4章 最高の人材を探す方法
5章 直感を信じてはいけない
6章 避難所の運営は避難所に任せる
7章 誰もが嫌う業績評価と、グーグルがやろうと決めたこと
8章 トップとボトムに注目しようーー二つのテール
9章 学習する組織を築こう
10章 報酬は不公平でいい
11章 タダ(ほぼタダ)ほどステキなものはない
12章 ナッジ/選択の背中を押す
13章 人生は最高のときばかりじゃない
14章 あなたにも明日からできること
人事オタクのためのあとがき

要約ダイジェスト

社員に自由を与えれば、驚くようなことをしてくれる

 地上で最も有能な人々は、物理的にますます自由に動き回り、テクノロジーを通じて結びつき、雇用主の目につきやすくなっている。こうしたグローバルな幹部要員は自由度の高い企業で働きたがるから、有能な人材はその手の企業に流れ込む。

 グーグルでは、権力と権威をマネジャーから社員へ譲り渡すよう意識している。必要なのは、

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