『ブランド・ジーン―繁盛をもたらす遺伝子』
(阪本啓一/著)

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 元気な企業、繁盛しているブランドにはブランドをブランドたらしめているジーン(遺伝子)が宿っている。企業の栄枯盛衰も、マーケティング理論から説明できないビジネス上の大成功も、すべて「ブランド・ジーン」の振る舞い次第。その前で人間は無力に等しい…本書ではこんなビジネスの常識を覆す衝撃的な提言が展開される。

 コンサルタントとして長年活躍してきた著者は、ケヴィン・ケリー(米Wired誌元編集長)の「テクニウム」というコンセプトに着想を得て、「ブランド・ジーン」が「やりたいこと」を実現するために人間を利用して価値を生み出し、やりたいことをやり終えて商品や企業から離れてしまえば、その企業は衰退し、消滅してしまうと考えるに至った。

 その一例として、アップルファンである著者は、かつてソニーからアップルに移った「クールなサプライズ」を届けるジーンが、もはやアップルからも離れてしまったことに気が付いた。他にもSEKAI NO OWARIのブームからベンチャー企業の隆盛まで、理論では説明しきれない「何か」を認めると、ビジネスの現実がはっきりと見えるようになる。

 では、どうすればジーンを呼び込み、とどめることができるのか。著者は人為の限界を認めつつも「努力しない」「価値蒸留」「諸行無常」という三原則を示す。どれも逆説的だが、MBA的経営理論の限界を感じている読者には、納得できるはずだ。本書は現代のビジネスへの警鐘と「楽しむ」ことへの原点回帰の書であり、実践の書である。

著者:阪本 啓一
 経営コンサルタント。大阪大学人間科学部卒。経営コンサルティング会社(株)JOYWOW創業者。理論ではなく「人や企業としての『あり方』」に焦点を当てたコンサルティングを身上とする自らも起業し経営する現場経験から導く実践的なアドバイスにファンが多い。中小企業経営者塾「MAIDO-international」を主宰。
 主な著書に『「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。』(日本実業出版社)、『共感企業』『リーダーこれだけ心得帖』(日本経済新聞出版社)、訳書に『ビジネスを育てる』(バジリコ)ほか多数。
プロローグ May the Gene be with you!
CHAP-1 ブランド・ジーンとは何か
CHAP-2 ブランド・ジーンはどうすれば宿るか
CHAP-3 「努力しない」の法則 The Law of Not trying
CHAP-4 価値蒸留の法則 The Law of Essence
CHAP-5 諸行無常の法則 The Law of Transitory
エピローグ ジーンに愛されるために

要約ダイジェスト

ブランド・ジーンとは何か

 ビジネスで一山当てたとき、「商機(ビジネスチャンス)をうまくつかんだね」と言われる。かと思えば昨日までわが世の春を謳歌していた会社が傾いてしまうことがある。では、商機や運をどうやればつかむことができ、どうやればそれらを手放さずに済むだろうか。

 そもそも「商機」や「運」とは何か…実は結論が出てしまっている。「すべてはブランド・ジーンのなせるわざ」この一行で済んでしまうのである。繁盛するのも、落ちてしまうのも、ブランド・ジーンのなすがまま。人間にできることはほとんどない。

 生物学で古くからいわれる「卵は、次の新しい卵を生み出すためにめんどりを利用する」という命題がある。これが面白いのは、

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