選書データ
- 本書の概要
- 著者プロフィール
本書は米国ペンシルバニア大学で実証され、世界の教育機関や米陸軍などにも導入、世界最強と謳われる「ザ・レジリエンス・トレーニング」解説書の初の邦訳版である。第一線の研究者により、仕事、夫婦関係、子育てなど日常のあらゆるストレスに対処し、「レジリエンス」を身につけるための手法が、豊富な事例とワークで解き明かされている。
研究によれば、レジリエンスの高い人と低い人では、感情調整力、衝動調整力、自己効力感といった7つの要素に差があり、それらは後天的に学ぶことができる。本書では自身のレジリエンス指数(RQ)のチェックから、レジリエンスを高める7つのスキルの理論と実践が丁寧に解説され、実際に教科書として世界中の研修現場で必読書となっている。
特に仕事と家庭との両立に悩まれている方や、責任の重い立場にあるビジネスパーソンなど、レジリエンスを身に付けたい方、そしてより強化したい方の心強いガイドとなるはずだ。長年のレジリエンス研究やポジティブ心理学などの最新成果に裏付けられた骨太なレジリエンス・トレーニングの決定版として、ぜひご一読頂きたい。
ペンシルベニア大学大学院修了(博士)。世界最大規模で効果検証済みのペン・レジリエンシー・プログラム(PRP)をベースとした米陸軍のレジリエンス・トレーニングプログラムではマスタートレーナーを務め、その優れた指導力は国内外で高く評価されている。
著者:アンドリュー・シャテー(Andrew Shatte)
アリゾナ大学医学部研究教授。ペンシルベニア大学大学院修了(博士)。ブルッキングス研究所エグゼクティブ教育センターフェロー。フェニックス・ライフ・アカデミー社社長。ライビッチとともに、民間におけるPRPの研究開発や普及活動に長年従事している。
翻訳:宇野カオリ(Kaori Uno)
一般社団法人日本ポジティブ心理学協会(JPPA)代表理事。ペンシルベニア大学大学院修了(応用ポジティブ心理学修士)。ペンシルベニア大学では、日本人として唯一、PRPをベースとしたレジリエンスの学校介入研究ならびにレジリエンス・トレーニングの現場に関与した。
Part1 変化に向き合う
Chapter1 レジリエンスとは、何か?
Chapter2 あなたのレジリエンス度は?
Chapter3 レジリエンスの土台を築く
Part2 7つのスキルを身につける
Chapter4 スキル1自分をABC分析する
Chapter5 スキル2思考のワナを避ける
Chapter6 スキル3氷山を見つける
Chapter7 スキル4思い込みに挑む
Chapter8 スキル5大局的にとらえる
Chapter9 スキル6~7速攻型:心を静め、瞬時に反応する
Part3 レジリエンス・スキルを実践する
Chapter 10 大切な人との関係をつなぐレジリエンス
Chapter 11 レジリエンスで子育てがラクになる
Chapter 12 仕事に活かすレジリエンス
Chapter 13 レジリエントな人生を送るために
要約ダイジェスト
レジリエンスとは、何か?
私たちは誰もがレジリエンス(再起力)を必要としている。というのも、人生には必ず逆境があるからだ。デスクに仕事が山積みになっている、子どもを同時刻に別々の場所に連れて行く必要がある、失職や人間関係の破綻といった大きな挫折もあるだろう。しかし、レジリエンスを高めれば、人生のほとんどの障害は乗り越えられる。
50年以上におよぶ科学的研究により、レジリエンスが職場での成功や人生の満足度を決めるカギだと示されている。その本質は、感情調整力、衝動調整力、共感力、楽観力、原因分析力、自己効力感、リーチアウトカという能力で構成され、これらは測定し、向上させることができるものだ。
レジリエンスとは、逆境に対する自分の考え方をどう変えるかに尽きる。長い歳月をかけて開発された7つのスキルをマスターすることで、